わかっていた　だからすぐに始まったの
黙っていた　側に来て手を触れて　
頬に耳に首に胸に唇へと
熱く溶けるまで　強く溺れるまで

目が覚めたらキスをするの
揺らめく夜 流れる
踊りながらキスをするの
キスをして回って二人 眠るの

嘘でもいいの　蕾でさえも
甘く香って引き寄せて噛みついて
嘘などないの　咲き誇る ほら
爛れるほどに虜にしてみせるから

キスをキスを　見つめたまま
届く鼓動　渦巻く炎
赤く赤く君の吐く息
誰よりも近くで初めに感じさせて

至福の時 消さないで
決して離さない抱擁
交わり混ざり合って同じ空気 共に吸うの
余計なこと言わないで
決して離れない懊悩
失うくらいなら いっそ全部 壊してしまおう

いつまでもキスをしている
淀む夜が重なる
音もなくキスをしている
キスをしてすがって ただ眠るの

艶やかさまとった花も
枯れて朽ちて土に還る
うるおいも色香も捨てて
永遠の君を永遠のキスを永遠の愛を永遠に得たの

キスをキスを　瞳 閉じて
止まる鼓動　凍てつく涙
白く白く私の吐く息
君だけに感じさせるの　何度も何度も何度も

キスはキスはキスはどこに
体はそこに　命はここに
キスがキスが戸惑いのキスが
虚ろなキス　冷たいキス　戻らぬキス　あの日のキス　
一人踊る　嫌嫌嫌　キスを探すの

ねぇ踊りましょ
そしてキスを