よい子のためのヒトリボッチ脱出講座
孵化、或いは潜伏
-歌詞-
ぼくの心の中だけに住むぼくだけのきみ
ぼくの目を塞いで魔法をかけてくれるのさ
そのたびぼくはぐるぐるしてふわふわしてきて
きっときみのことだけをもっと好きになるのさ
「ここはあなたとわたしだけの世界」
「道徳など棄てて」
「さぁ、わたしだけのあなたになってね」
「精神の牢獄から逃がさないよ」
きみの言葉にしずんで息ができない
さていっそ溺れて死んでしまおうか
四肢を落とされて横たわるぼくを見つめてよ
その目に射抜かれもう何も解らなくなるよ
『かたかた』ぼくが軋む音がしてる
『ぽつぽつ』雨が落ちる音がしてる
――たとえば、それは
卵が割れるような感覚
紙を手繰る指のさきがつめたくなったとき
思えば、確信がとどめを刺したのでしょうか
きみはぼくの心を飲みこみはじめたの です
♪♪♪♪♪
歪みに耐えきれなくてまっ赤に染まる
ぼくはもうすでに痛みを感じない
きみのかんがえてることが分かるようになって
いやだやめてくれぼくがいなくなってしまう よ
――――
今度はあなたが閉じ込められる番ね
ぼくはつめたい扉に鍵をかける
ひび割れた自意識へと釘を打ち込みながら
わたしは<ひとり>三日月のようにわらっていた
『がたがた』扉をけずる音がする
わたしがしたように、あなた
わたしをつかまえて
さあはやく
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