少しだけ昔の話をしよう。
僕が下を向いて歩いていた時の話を。
あの時は僕も若くって
自分一人が不幸なんだって
上を向いても良い事なんて
ないんだって決めつけて
そのまま下を向いて歩いてた。
今までの
自分を捨てることが怖くって
これからの
自分を想像できなくて
上から飛んできた野球のボールに
当たって転んで空を見る。
久しぶりに見た空の碧さは
僕には
眩しすぎて。
なんだか悔しくなって
頬を伝い地面に落ちる涙が
空を反射して蒼く光る。
いつしか落ちた涙が
溜まり溜まって海となり
僕を沈めてくれるように。
少しだけ昔の話をしよう。
僕が海に沈み空を見上げていた時の話を。
静かで暗い海の中で
空は未だ輝いてた。
空は昔から変わらずに
僕には
眩しすぎて。
なんだか眠たくなって
瞼を閉じた
それから幾数十年時が経って
涙の海が乾いた頃に
僕の頬に涙が落ちた。
久しぶりに開けた瞼の先
そこに映り込むのは涙。
透明な水晶が君を映し出す。
君は僕に手を差し出してくれた。
今の話をしよう
僕が君と前を向いている時の話を。
君と共に見続ける風景は
今まで僕が見ることのなかった風景。
飛んできた野球のボールだって
足元にある涙の水晶だって
風景の中に溶け込んで
合わさって
七色の虹と成るよ
久しぶりに見た空の碧さは
僕らを蒼く映し出し
虹と空と僕らの色
混ざり合って消えていく。
コメント0
関連する動画0
ご意見・ご感想