ソラキシス

抱きしめても　嘘みたいだ
空には　降りしきる通り雨

震わせる声　透明な
枯らした涙　出し尽くした
揺蕩う髪は　指の隙間滑り落ちた

未完成の君は　微笑んで
無関心の内に　逃げていった
心には刻銘に刻まれている
純白の夜は　影を消す
乖離する僕ら　背中向けて
歩き出してく　振り向かないで　いつかまた向かい合うから

積み上げた　記憶を
持ち上げて視ると　空の色映す
青いラムネの音
閉じ込められてる　陽炎は俯く
太陽が影を　消していくから

座り込んだ　膝を抱えている
抜け落ちている　君は忙しくて
遠いようで　隣合わせている
手をつなげば　消えてしまうのかな

何気ない朝に、昨日には足りない何かを感じていた。
だけどその変化はただ心地よくて、時間が過ぎる事を教えてくれる。
木の葉の落ちる音だけが聴こえていた。
だけど足りない。
消失感は目の前の紅葉が埋めてくれた。
もう忘れてもいいのかもしれないと

不完全な君は　微笑んで
通り過ぎた僕は　気付かずに
繰り返す事はない　一度きりだと
気付かない僕は　後悔に
忘れてく君を　秋の匂いだ
思い出すよ　この先の事　また出会う刻まで