淡色の文

べたぼう

淡い波が　押し寄せてる
見飽きた　窓の中
三つ葉に祈ったけど
枯れてしまう

そういつも　たりないの　足りないの
そっと指をとじた

思い出を型取って
ひび割れては　気遣って
物語はいつだってエンディングを求めて進んでゆく
抱き合って　間に合わせの感動を
僕だけが気付いてる　さよならの手紙だと

乾いた瞳を擦って　机に伏せては　眠る
描き慣れた夢を見ていた　現実味を帯びて　耳を塞いだ

そういつも　たりないの　足りないの
月が真っ黒に染まっていた
なりたいの為りたいの
理想像なんて崩れてゆく

ねぇこのまま耐えらんない
呑み込めない現実を
掛け違えた胸のボタン掛け直して
気付いてる私でも

泣いたって
ひび割れては　気遣って
胸に抱くの寄り添って見つめ合った幼い私　ああ
抱き合って　戸惑いすら消し去って
泣き顔にはもう慣れてしまったんだ　だから封を切った