“大人になる”って 君はどういうことだと思う？
僕は“汚れること”だと思うんだ
自分を守るため 誰かを利用することの繰り返し
全国に向けた液晶の中で 罵声が飛び交うたび
子どもの頃のいじめなんてさ 可愛いものだと思えた

受動喫煙を語る喫煙者 お前にはその資格なんてないんだ
嘘をつくなと口にすることで また嘘を塗りつぶした

自分の手で鍵を開ける数と 部屋に明かりを灯し歩く数
古びたアルバム開く数と 温かいご飯を食べる数
寂しさだけを重ねては 幸せの欠片をなくしてく

歳を重ねるだけで 立派な大人になれると思ったか？
スーツで着飾って コーヒーを飲んでも
中身は何も変わりゃしない

甘えるんじゃないって槍だって
自分に向けて放ってるのか
言いたいことも言えないなんて 情けなくて反吐が出る
頭の上から降り注ぐ言葉を 涙と一緒に落とした
手の中に散らばる言葉の全て スワイプして隠した

「でも」「だけど」「だって」「どうせ」とか
腹が立つからやめてくれないか
ごめんねありがとうと口にして 厭世を纏ってなくす惰性
言い訳だけを重ねては 正しさの欠片をなくしてく

飲酒喫煙博打 捨てた未来 代わりに貰った引換券の裏
寂寞 絶望 虚無感の渦
大人が正しいと信じて疑わなかった
そんな僕が馬鹿らしい

受け取った「おはよう」の数と 笑い合った放課後の教室
頭をおとした授業中 冷めたお弁当を食べる数
輝く日々たち重ねては 幸せの欠片をなくしてく