女「へい、元気かい!!」

男「まぁ一応な」

女「みてみて!!」

男「ほう……。振袖の写真か。また随分懐かしいものを」

女「掃除してたら出てきたんだよ」

男「そういえば今日は成人式だったな」

女「私にもこんな時期があったんだなぁ」

男「お前4年前だろうが」

女「楽しかったなぁ……あの時」

男「……そうだな」

女「少し昔話しようか。コーヒーでも入れてくるよ」

男「今日はダージリンにしてくれないか?」

女「了解っ!!」

男「成人式ねぇ……」

女「お待たせっ」

男「サンキュ」

女「確かあの時男君……」

       *

4年前。男と女の成人式。

女「どや!! 男君!!」

男「馬子にも衣装とは良く言った物だな」

女「あー、ひどい!! こんなに頑張ったのに」

男「ほら、行くぞ」

女「ぶぅ……。あっ、ダメ」

男「何だよ」

女「男君の袴姿が眩しすぎて倒れちゃう//」

男「置いてくぞ」

女「あぁ、待って!!」

男「別行動しなくていいのか?」

女「軽く挨拶したり写真撮ったりする程度だよ」

男「結局同窓会は高校の時のに出席するのか」

女「うんっ。中学はまたの機会にってことにしておく!!」

男「そうか。ん……あれは……」

キーボード(以下キ)「よっ、バカップル」

女「キーボードちゃん!!」

キ「女お久っ!! 相変わらず綺麗ね」

キ友「あー女ちゃんだ!! 写真撮ろうよ!!」

女「まだ式会場にもついてないのに」

男「まぁ、いいんじゃないか? 俺先行ってるか?」

キ「何言ってんのよ。アンタも一緒に写るに決まってるでしょ」

男「何でだよ」

キ友「男君と女ちゃんは2人で1人じゃん」

女「そんな// でへへ//」

男「あからさまに照れるな」

キ「ほら、細かいこと言わずに」

パシャ。

男「おい」

キ「じゃ、また後の同窓会で!!」

キ友「女ちゃん、男君、幹事ありがとう!!」

男「嵐のような奴らだったな」

女「でもいい記念になったじゃん」

男「でもやっぱり振袖着ると皆綺麗に見えるのな」

女「ふーんだ!!」

男「そう拗ねるなよ」

女「だって」

男「お前は別格だ」

女「//」

    *

男友「おー男!! 久しぶり!!」

男「中学の卒業式以来か」

女「こんにちは」

男友「な!? 男、この可愛い子は!?」

男「付き人だ」

女「妻でしょ?」

男「彼女だ」

男友「う、うらやましい」

男「でも元気そうで何よりだな」

女「2人とも写真撮らないで大丈夫?」

男友「もしいいなら皆あっちにいるから男も来るか?」

女「私撮ろうか?」

男「じゃあお願いできるか?」

女「任せて!!」

男友「じゃあ彼女さんもあっちにいこうか」

女「はいっ!!」

      *

現在。

男「あの時は聞かれまくったな」

女「えへへ// でも皆いい人たちだったね」

男「女の前だったからな」

女「でもその後の式自体は微妙だったよね」

男「まぁ、話ばっかだったからな」

女「その後の同窓会が楽しかったね!!」

男「ああ」

女「皆男君に色目使ってたよ!!」

男「どんな被害妄想だよ」

女「男君もデレデレしちゃって!!」

男「失礼な」

女「もうあれから4年なんだねー」

男「時が経つのは本当に早いな」

女「でも4年経っても私達は変わらないね!!」

男「……そうだな」

女「まだその写メ持っててくれてるもんね//」

男「消す理由がないからな」

女「……久しぶりにまた皆で集まろうか」

男「俺も同じことを思ったところだ」

女「以心伝心//」

男「何か昔を思い出しちまったな」

女「ふふ。いいんじゃないかな?」

男「ん?」

女「きっと皆今頃同じこと思ってるよ」

男「……そうだな」

女「新成人の皆さん、おめでとう」

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

【SS】 30 成人式

ツンデレ男とひたむき女のほんわかSS。
今回女は自分の振袖姿の写真を発掘。
それを見て2人は成人式のことを振り返る。

閲覧数:102

投稿日:2011/01/10 17:02:42

文字数:1,634文字

カテゴリ:その他

クリップボードにコピーしました