風の子も騒ぎ出す秋の頃
やんやと童(わらべ)たちのお遊戯
おはじき　ビー玉　折り紙　めんこ
かくれんぼ　見つからぬは誰そや？

お手玉　手玉は我が心
取られて気づけど時遅し
突き刺されたまあるい玉も
羽根突きも返せず

かごめかごめと囲われども
後ろに貴方はなく
はないちもんめで選ばれず
買われること願えど

浮かばれぬ我が思いの丈も
かの屋根には及ばず
浮かべたシャボン玉のように
消えてゆけばいいのに


雪の子も騒ぎ出す冬の頃
やんやと童たちのお遊戯
かまくら　凧揚げ　花札　かるた
捕まって捕まえる鬼ごっこ

綾取り　取り乱す心に
絡みつく糸は断ち切れず
影絵にすら映せぬ思い
摘めぬ花のごとく

かごめかごめと囲われども
後ろに貴方はなく
だるまがころんだと嘯(うそぶ)かれ
柱に繋がれゆく

ままごと遊びも限られて
心　繋がらぬまま
チャンバラごっこで叩かれて
壊れてしまえばいい


しりとり　取り交わすことなど
遊びの外では許されず
交わす言葉　交わせぬ思い
真冬の花火のよう

かごめかごめと囲われども
後ろに貴方はなく
はないちもんめで選ばれず
買われること願えど

浮かばれぬ我が思いの丈も
かの屋根には及ばず
浮かべたシャボン玉のように
消えてゆけばいいのに

石蹴り飛ばして失くせども
この心は失くせず
貴方に投げた雪の玉は
届いてくれましたか

浮かべた我が思いの丈は
貴方との絵合わせに
烏が帰れば手を引かれ
影絵　重ねられてた