女「……おはよう、男君」

男「おい」

女「うーん……なぁに？」

男「今何時だか分かるか？」

女「……９時？」

男「１５時だ」

女「……あれ、確か今日デートじゃなかったっけ？」

男「そうだ」

女「……もしかして私寝坊した？」

男「ああ」

女「……なんで起こしてくれないの!?」

男「起こしたけど起きなかったんだよ、お前」

女「せっかくの休日が……」

男「顔洗ってこいよ」

女「……んえ？ あれ？ もしかして男君、私の部屋にいる？」

男「ああ」

女「寝込みを襲う気だったとか//」

男「幸せな奴だな」

女「……寝顔見た？」

男「あぁ」

女「……ひどい!! 盗撮だよ盗撮っ!!」

男「誰が撮るか」

女「許可なしに見るなんて……」

男「お前が起きてれば良かったんだ」

女「もうお嫁にいけない……。男君、責任持って私をもらって//」

男「お前はホントに寝起きから良く喋るな」

女「やっとエンジンかかってきたよ!!」

男「……お前結構難しい本持ってんのな」

女「女の子の部屋でキョロキョロするのは御法度だよ」

男「お前はズカズカと入り込んでるじゃねぇか」

女「男君の方が難しそうな本持ってると思うよ？」

男「理系と文系の違いかもな」

女「勉強してる男君かっこいいよ//」

男「そーいや、女が本読んでるとこあんま見ないな」

女「男君が視界に入ると飛び付く癖があるからねっ」

男「頼む、直してくれ」

女「お腹すいたぁ……。何か食べに行こうよ」

男「俺は昼飯食べたばっか何だが」

女「男君だけずるいっ!!」

男「お前が寝てるのが悪いんだろ」

女「じゃあ何か作ろうかな」

男「何作るんだ？」

女「赤ちゃんとかどう？//」

男「どう？ じゃねーよ」

女「ぶー。じゃあオムライスにしようかな。男君もつまむ？」

男「じゃあちょっと」

女「おっけ。じゃあ作って来るね!!」

バタン。

男「……行ったな」

男「あいつが寝坊なんて珍しいな。よっぽど疲れてたのか？」

男「……今度気晴らしにどっか連れてってやるか」

１０分後。

ガチャ。

女「男君、出来たよ」

男「分かった。今行く」

女「スープも作ったけど飲む？」

男「じゃあ頼む」

女「はい、じゃあ食べよ？」

男・女「頂きます」

男「うん、うまい」

女「オムライス何て誰にでも作れるよ」

男「お前最近疲れてないか？」

女「そんなことないよ」

男「今思えば寝坊なんて珍しい」

女「ごめんね。目覚ましかけ忘れちゃって」

男「夜だって結構遅くまで電気ついてるじゃねーか」

女「男君に見られてる//」

男「あんま無理すんなよ」

女「……男君、熱でもある？」

男「どうした急に？」

女「何か優しいから」

男「女、喧嘩売ってる？」

女「全然、凄く嬉しい!!」

男「今日はゆっくりしてろよ」

女「男君と遊ぶもん!!」

男「もう夕方だしいいだろ」

女「でも……」

男「疲れてる時くらいゆっくり休め」

女「じゃあ私の部屋で遊ぼ!!」

男「お前の部屋、何かあったか？」

女「……………ないです」

男「じゃあパソコンでもするか」

女「何か調べるの？」

男「来週あたり遠出でもするか？」

女「何か気使わせてないかな……？」

男「別に。俺も遠出は好きだし」

女「じゃあアメリカンドリームつかみにいっちゃう？」

男「逆に疲れがたまるだろ」

女「ご馳走様でした」

男「ご馳走様」

女「ふわぁ……ねむい」

男「あんなに寝たのにか」

女「寝すぎると逆に眠いって言わない？」

男「じゃあもっかい寝ろ」

女「子守唄とか歌ってくれないの？」

男「歌うと思うか？」

女「でもせっかく男君が迎えに来てくれたんだから寝てられないよ」

男「寝巻きのお前は説得力０だ」

女「そういえば着替えてなかったね」

男「だからもう寝ろ」

女「そんなに寝てほしいの……？」

男「疲れてる時はゆっくり休め」

女「じゃあ……」

男「異論は認めないからな」

女「寝るまでは一緒にいて？」

男「お安い御用だ」

＊

男「……寝たか」

男「案の定すぐ寝やがったな」

男「……寝てる時はこんな可愛い顔してるのにな」

その夜。

女「……くん、男君!!」

男「……お、おんな？」

女「ぐっもーにん」

男「……今、何時だよ」

女「深夜２時だよっ」

男「帰って寝ろ」

女「それがですね。昼間に寝すぎて全く眠くないんです」

男「……」

女「というわけで遊ぼ!!」

男「帰れ」

Fin