はみ出した光彩 inst 未マスター

https://www.nicovideo.jp/watch/sm38763065

沢田凛：Song & Lyrics & Arrangement & Mix & Master（ミクパート）
一筆かもめ：Song & Lyrics & Guitar Arrangement（ウナパート）


折り曲げた小綺麗な紙を破いて捨てる度、
少量の光彩も消えて無くなる気がした。
積み上げて積み上げて零さぬよう匿っても、
光彩は弱まって涙の跡も消えてく。

「心臓が痛むのは気のせいだ」なんて僕は強がってるんだ。
月光が炙り出した劣情が両脚を震わせている。
旅立ちから鳴りだした心音が止む時を待つだけの僕は山
すり減ってく、すり減ってく……。

海流に乗っかって雲隠れしたいな。
妄想に浸ってばかりじゃ意味ないな！
駆けぬけて擦りむいた10代の隙間から
はみ出した光彩も見えなくて消えたくて
17歳からずっと余生を生きてきたが、
人生は望まずともまだまだ続いていく。

すり減った果てに残るものは、いったい何だと言うのだろう。
空っぽじゃないと誰が保証してくれる？
それが怖くて心をぴったり閉ざして覗かぬように、覗いてしまわぬように。

これから果たして何十年すり減りつづけたら、
どこまであの世の誘いに抗いつづけていられるのかなぁ……。
ときおり酷く不安になるけれど、
それでもどうにかしなくちゃなぁ……。
なあ、僕だってわかってるんだろう。
いい加減認めなくちゃ。
どれほど逃げたがったところで、
死にたくはない　死にたくはないんだ。
日々を喰らうては人差し指で吐いて、
腐りゆく匂いがただ脳みそを溶かすだけ。

そのくせジム・モリソンにあこがれて、真理のドアをノックして
眠れぬ夜が明けるたびに街の死の匂いが漂ってくる。
でも彼は言ったんだ。「ハートに火をつけて」

「心臓が痛むのは気のせいだ」なんて僕は強がってたんだ。
明星が貫いた現実が脳髄をふるわせたんだ。　
旅立ちから鳴りだした心音が止むまでは来る明日
恋情や展望が叶う日が来なくても、
熱情を、灯火を消さないで、消えないで……。

（代り映えのない明日でも生きつづけるほかないのだと
　不意に訪れるあまりに澄んだ空気に生きていてよかったと思えるときが来るから……。）