女「たのもー!!」

男「おい、急にはいってくるな!!」

女「こほ……。何かほこりっぽい」

男「今掃除中だ」

女「こんな大晦日に?」

男「掃除ってのは年末にやる物だろ」

女「私はもう済ませちゃったよ、褒めて//」

男「邪魔だから帰ってくれ」

女「酷い!! 私も力になるよ!!」

男「毎年お前そう言ってるよな」

女「今年の女は違うよ!! 見て、この澄んだ目を!!」

男「……いつもと変わらないようなんだが」

女「邪魔だと思ったら追い出して構わないから!!」

男「分かったよ」

女「流石男君。じゃあ私は何をすればいい?」

男「じゃあ本棚の整理やってもらえるか?」

女「了解!!」

男「会社用と個人用で分類してくれると助かる」

女「ナース物とOL物は一緒にする?」

男「そんな物ないだろーが」

女「ちっ」

男「追い出すぞ」

女「まじめにやるってば!! うんしょ」

男「俺は俺で机周り綺麗にしなきゃな」

女「あ、これは?」

男「高校の時の卒業アルバムか」

女「みんなわかーい」

男「そりゃ高校生だからな」

女「男君かっこいい//」

男「あのな」

女「あれ、こんな先生いたっけ?」

男「美術の先生だったか」

女「うっ……美術」

男「女には無縁の科目だからな」

女「し、失礼なっ!!」

男「先輩もこれ犬って言ってたぞ」

女「わ、私のセンスに時代が追いついていないだけだもん」

男「ははっ……。っておい、怠けるな」

女「ごめんごめん、こういうの見つけちゃうとつい」

男「まぁ気持ちは分かるが」

女「よし、続行続行!!」

男「いる……いらない……いる……いる」

女「あ、これ、何だっけ?」

男「そんなのあったか?」

女「開けてもいい?」

男「ああ」

女「どれどれ……。あぁ、これか!!」

男「自己解決するな」

女「ほら高校の時にやってたじゃん!! 1年間交換日記みたいなの」

男「ああ、そう言えばそんなのやってたな」

女「うわぁ、何か読んでるこっちが恥ずかしい//」

男「付き合いたて何てそんなもんだろ」

女「男君が、好きだ愛してるだって//」

男「なっ……!!」

女「ふふ、うそだよ」

男「おい」

女「でもこんな昔の物取っておいてくれてるんだね//」

男「き、基本物は捨てないからな」

女「へぇ……さっきまで仕分けてたのに?」

男「お、追い出すぞ」

女「それずるい!!」

男「ほら、本の整理頼むぞ」

女「はーい」

男「……よし、こっちはこれで終わりだな」

女「こっちも大体終わったよ。でもね、男君……」

男「なんだよ」

女「これはなに!?」

男「手紙……?」

女「絶対ラブレターだよラブレター!!」

男「そんなの一々読んでられっかよ」

女「モテ自慢いらないよっ」

男「開けてないのはお前と付き合ったからだ」

女「え?」

男「お前と付き合ってるんだから、読む必要はないだろう」

女「でも」

男「取っておいてるのは捨てるのはよくないって思ってるからだ」

女「でへへ// でも男君」

男「まだ何かあるのか」

女「別に読んでくれても良かったんだよ」

男「ほう」

女「女の子が一生懸命気持ちこめて書いたんだもん」

男「なるほどね」

女「でも嬉しいな、ありがとう」

男「窓ふきとかも昨日したしこんなもんかな」

女「じゃあ遊びにいこうか?」

男「大晦日くらいゆっくりさせてくれ」

女「うーん……、あ、いいこと思いついた!!」

男「何だよ」

女「パソコンの中の大掃除しようよ」

男「パソコンの?」

女「重くなったらイライラするでしょ?」

男「まぁ、そうだが」

女「という訳で起動しまーす」

男「お、おい!!」

女「パソコンの中の画像も大掃除しちゃおうか?」

男「お前、この前何かいじったか?」

女「さぁ? ただナース物とOL物は綺麗に分けられたなぁって」

男「っ……!!」

女「男君、一緒に大掃除しようね」

男「……わ、分かった」

fin

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【SS】 27 大掃除

ツンデレ男とひたむき女のほんわか話。
大晦日ということで大掃除に励む男。
そこに女がやってきて……?

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投稿日:2010/12/31 11:44:58

文字数:1,703文字

カテゴリ:その他

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