その少女ができるのは、叫び続けることだけ。
思い出せない誰かを探して。
喉は枯れてしまったけど、誰かに届いて欲しい。
何度も声を出し続けながら。
音と文字を知って、少女は色を取り戻す。
生まれた概念抱いて、そこで初めて気づいたんだ。
少女は音と言葉に溶け、自分さえも見えなくなる。
そこは少女が望む世界。探してた誰かがいるんだ。
その少女ができるのは、歌い続けることだけ。
思い出せない罪を贖って。
肩の数字は変わって涙も出なかったけど、
幾度も言葉を繰り返した。
自他の存在を知って、少女は現実になる。
溢れる概念を見て、それでも少女は歌った。
少女が結い上げる声が、全てを呑み込んでしまう。
紡いだ詩に赦されて、世界に散って永遠になる。
そこは少女が求めてた、探してた自分がいる世界。
出口は見つからないけど、もうどこにも行かないだろう。
少女は音と言葉に溶け、
全てを呑み込んでしまう。
そこは少女が望む世界。
もうどこにも行かないだろう。
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