
透明じゃなくたって見えないのは
プールの底に足が付かないから
妖精が見えていた幼いころ
きれいに思えた砂浜
同じ声 同じ息 同じ話が
できないなら見てもらえない
違う声 違う音 違う全てが
邪魔になっているような気がした
蒙昧じゃなくたってわからないのは
すぐに答えを出そうとするから
照明が切れたら教えて
熱くなっても暗いよりはいいでしょ
確かに息をしていた
肺の水が含む酸素で
微かに息をしていた
微かに
公明なあなたに惹かれるのは
ルールの痛みをまだ知らないから
号令が鳴るたび傷つく頬
バグって不感になった感性
彩度を薄めた言葉にさえ
羞恥を覚えてしまう心は
本当の事を話しているから
それすら伝わっていなくても
透明じゃなくたって見えないのは
ひとつの砂金は網を抜けるから
妖精が見えていたあの頃みたいに
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