サボテンの針がまあるくならぬよう風はやさしく揺れるのでしょう



白犬の尾っぽの先がお日様の色を宿して洗濯日和



木琴を椿の下に置いている男が聴いたリストの調べ



画用紙は綺麗なままが良いですか 穴が開くほど見つめてますけど



巣箱へと体温計を咥え来て途中で風を結ぶヒヨドリ



薄暗い部屋で毛布に包まって無理やり作るプラネタリウム



標識と見紛うほどの声援が僕らの道に突き刺さっている



「辛くても負けたくない」と君はまた弱音をサロンシップで隠す



未熟なる我らの日々を作るのはメロンソーダと吸えない煙草



思い出の在り方として寂しさが真ん中にいる 僕の顔して



陽だまりに寝そべる猫は白みつつ陰の部分に傷一つ持つ



両ひげに光蓄え塀をゆく猫が茂みの家へと消える



一人きり影踏み鬼をする子へと 這う影は夜、そのものでした。



歌声であったであろうルービックキューブの音符一人解く夜



「ふんいき」と正しく言えた今日こそは夜景デートに誘ってみよう



吸殻を祈りの数に見立ててる病院裏の男性の影





押し花の香りを確かめただけです。どうぞあなたはお眠りなさい。


ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
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押し花の香り

ここ一年間で詠んだものをランダムで選び、名状しがたき連作のような物を作ってみました。

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閲覧数:179

投稿日:2012/04/15 23:14:38

文字数:519文字

カテゴリ:その他

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