時間を巻き戻すことができれば
少しは未来を変えられたかな
嗚呼そんな些細な絵空事さえ
嘲笑うみたいに消えていく世界
雨に打たれてしゃがみ込む
狂ったように落ち着いた目で
途切れ途切れの時間が
頭の中を引っ搔き回す
立て直したこの街も
また打ち壊れる
愛想笑いのように崩れる世界
瓦礫降る街に自分は独り
閉じていく目蓋の隙間に見える
皮肉に愛おしい百度目の景色
今夜も終わりを告げる
鐘の音が響く
「こうするしかなかった」
そう言い聞かせて
汚れた手見つめ
息を吐く
振り返ることなく立ち去る街は
まるで初めから無かったみたいに
時間を巻き戻すことができても
何も変えられない千度目の世界
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