An Electric Diptych (W.W.+H.M.), op. 39 (2016)
Musik: unBEARable53
Text: Walt Whitman
Gesang: Hatsune Miku
1.
Sunset
I sing to the last the equalities modern or old,
I sing the endless finalés of things,
I say Nature continues, glory continues,
I praise with electric voice,
For I do not see one imperfection in the universe,
And I do not see one cause or result lamentable at last in the universe.
O setting sun! though the time has come,
I still warble under you, if none else does, unmitigated adoration.
2.
So long
My songs cease, I abandon them,
From behind the screen where I hid I advance personally solely to you.
Dear friend whoever you are take this kiss,
I give it especially to you, do not forget me,
I feel like one who has done work for the day to retire awhile,
I receive now again of my many translations, from my avataras ascending, while others doubtless await me,
An unknown sphere more real than I dream'd, more direct, darts awakening rays about me, So long!
Remember my words, I may again return,
I love you, I depart from materials,
I am as one disembodied, triumphant, dead.
1.
日没
新しくとも古くともすべての平等を最後までわたしは歌う、
ものたちの終わりない終極をわたしは歌う、
「自然」はつづき、栄光もつづくとわたしは語り、
精気漲(みなぎ)る声でわたしは賛える、
宇宙のなかに不完全などただの一つもわたしには見えず、
そして畢竟(ひっきょう)宇宙のなかには悲しむに価する原因や結果はただの一つも見当たらないのだ。
おお沈む夕陽よ、たとい最後の時がきても、
なおもわたしは君を仰いで、たとい余人は従わずとも、敬慕の思いを歌いつづける。
2.
さようなら
わたしの歌はこれでおしまい、歌はもう手ばなして、
身を潜めていた物陰から立ち現われ、ただ君だけをめざしてわたしは真一文字に進んで行く。
いとしい友よ、君がたとい誰であれこの接吻を受けてくれ、
君だから特別に奮発(ふんぱつ)するのだ、どうかわたしを忘れないでくれ、
一日の仕事が終わってしばらく身を引く、なんだか今はそんな気分だ、
いくども経てきた変容をわたしは今また受けいれて、わたしを待っている人が疑いもなくほかにいるのに、わたしのさまざまな化身たちから昇天していく、
夢想していたよりも現実的で直接的な未知の世界が、わたしのまわりに光の矢をしきりに放ってわたしを目ざめさせてくれる、「さようなら」、
わたしの言葉を覚えていてほしい、もしかしたらわたしはもう一度帰ってくる、
わたしは君が大好きだが、今は物質に別れを告げ、
現身(うつしみ)を脱ぎ捨てて、死を勝ちとった勝者となる。
(酒本雅之訳)
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An Electric Diptych (W.W.+H.M.), op. 39 (2016), 2. So long
My songs cease, I abandon them,
From behind the screen where I hid I advance personally solely to you.
Dear friend whoever you are take this kiss,
I give it especially to you, do not forget me,
I feel like one who has done work for the day to retire awhile,
I receive now again of my many translations, from my avataras ascending, while others doubtless await me,
An unknown sphere more real than I dream'd, more direct, darts awakening rays about me, So long!
Remember my words, I may again return,
I love you, I depart from materials,
I am as one disembodied, triumphant, dead.
わたしの歌はこれでおしまい、歌はもう手ばなして、
身を潜めていた物陰から立ち現われ、ただ君だけをめざしてわたしは真一文字に進んで行く。
いとしい友よ、君がたとい誰であれこの接吻を受けてくれ、
君だから特別に奮発(ふんぱつ)するのだ、どうかわたしを忘れないでくれ、
一日の仕事が終わってしばらく身を引く、なんだか今はそんな気分だ、
いくども経てきた変容をわたしは今また受けいれて、わたしを待っている人が疑いもなくほかにいるのに、わたしのさまざまな化身たちから昇天していく、
夢想していたよりも現実的で直接的な未知の世界が、わたしのまわりに光の矢をしきりに放ってわたしを目ざめさせてくれる、「さようなら」、
わたしの言葉を覚えていてほしい、もしかしたらわたしはもう一度帰ってくる、
わたしは君が大好きだが、今は物質に別れを告げ、
現身(うつしみ)を脱ぎ捨てて、死を勝ちとった勝者となる。
(酒本雅之訳)
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