誰もいない部屋につく
ただいま、と自分に言う
似合わないヒールを脱ぐ
滲んだ灯りをつける
だるい手で蛇口ひねる
水の音部屋に響く
喉の渇きを潤す
枯れた息を一つ吐く
手短にシャワー浴びる
別に気分も変わらず
濡れた髪、雑に拭う
また渇いた息を吐く
冷めた食事一人とる
ふと、窓の外眺める
街の灯りは綺麗で
映る自分は惨めで
昨日のように思い出す
強い、甘い、最初の言葉
頭の中を繰り返す
苦い、痛い、最後の言葉
あぁ、どんなに
怨もうとしても
未練、募るだけで
心、躰
爪の先まで覚えてる
あなたの温もりを
いつもの引き出し開ける
封の開いた白い箱
あなたのふかした煙草
あなたの香りの煙草
慣れない手で火を点ける
深く、ゆっくり吸い込む
胸に染み渡る紫煙
口からこぼれる私怨
昨日のように思い出す
強い、甘い、最初の言葉
頭の中を繰り返す
苦い、痛い、最後の言葉
あぁ、どんなに
怨もうとしても
未練、募るだけで
心、躰
爪の先まで覚えてる
あなたの温もりを
どんなに、どんなに
忘れようとしても
想い出、刻むだけで
瞼の裏
あなたの笑顔離れない
この想い断ち切って
この未練に死縁を
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