暗い漆黒 森の中 澄んだ音色が鳴り響く
深く込み入った森の奥
巨大な大樹の根元に木箱の入れ物 音色が木箱から鳴り響く
木箱の横には小さな人形(ドール) 瞼を閉じてもたれてる
さぁさぁ風が葉を揺らし 自然のオーケストラが開幕だ
舞台はこの森 主役は木々と木箱と人形(ドール)
木箱の蓋はカタンと開き 人形の瞼がフルリと震え 木々の合唱は盛大に人形の陶器の足がすくっとたち 瞳がゆるりと開かれた
瞼の奥には虚空の眼窩 ぽっかり開いてウツルは漆黒
人形は音色と風と木々の音色にあわせてクルクル踊る
円舞曲を披露する淑女のように その足取りは軽やかで優雅
気品に満ち満ちた踊りを披露する
観客はいない けれどいる
全てが人形の為に用意された舞台 人形のためだけの舞台
人形は踊りを披露する 音色は更に激しく凄まじく
最後にくるりと一回り
人形優雅にお辞儀をして 最後にかしゃんと崩れ落ちた
木箱はバキンと壊れて崩れ 木々の音色も風の音色もピタリと止まり
後に残るは止まった人形 壊れた木箱 不気味に静かな森の木々
それを見たもの 一人も居ない
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