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晦日の時化の 沖の間に
指先糸に 食い込ませ
真っ赤に染めた 頬濡らし
ミビキのアラを ぐいと飲む
風寒み 泪出るとも
あヽ 待ちぼうけ
あなた帰ると
十九の冬よ
氷見は濡れ雪
ひとの殯を みるたびに
信じたくなどないけれど
ながめ霞んで 風の音
潮が目に滲み 膚に滲み
雪寒み あなた待ちあぎ
あヽ 靜かです
あなた帰ると
十九の冬よ
氷見は濡れ雪
(読み)
みそかのしけの おきのまに
ゆびさきいとに くいこませ
まっかにそめた ほほぬらし
みびきのあらを ぐいとのむ
かぜさむみ なみだでるとも
ああ まちぼうけ
あなたかえると
じゅうくのふゆよ
ひみはぬれゆき
ひとのもがりを みるたびに
しんじたくなど ないけれど
ながめかすんで かぜのおと
しおがめにしみ はだにしみ
ゆきさむみ あなたまちあぎ
ああ しずかです
あなたかえると
じゅうくのふゆよ
ひみはぬれゆき
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