AM 7:00 起床。ケータイで天気をチェック。『7/1 全国的に晴れ』
AM 7:15 ママの手作り朝食を食べる。毎朝はパンってのはちょっと簡便してほしいけどね。
AM 7:45 制服に袖を通して鏡でチェック。今日も変わりなし! 『いってきます。』と家を出る。
AM 8:15 付属高校前通過。歩いて3分の隣の付属中学の校門をくぐる。
特に学校では変わったことはない。
ただ親しい友人からプレゼントをいくつかもらったぐらいだ。
そう・・・今日は私の誕生日。夜には形式だけとはいえ婚約者との食事会。
家に帰ると両親は食事会に着ていく服の相談をしているようだった。
そんな二人を横目に自分の部屋に戻る。
私も用意されていた服を着てリビングへ戻ると・・・
パパがネックレスをママはピアスをつけてくれた。
『誕生日プレゼント』だそうで・・・
シンプルな十字架のトップのネックレスと薔薇のピアス。
『ありがとう・・・パパ・ママ』と微笑み返す私。
さすがに緊張してきた。
食事会のレストランのあるホテルのラウンジに座っている私は少し足が震えているのに気づいた。
両親達の意向であって本人達の意思を尊重するといわれてはいてもやっぱり緊張はする。
時間がきたようで両親についてエレベーターに乗り込む。
エレベーターを降りる。
用意されていた個室へと案内されていく両親。足が竦む。
『どっか怪我でもしたのかな?お嬢さん』
どこからともなく聞こえる声。
声の主を探す私。
そこにいたのは・・・
食事会も終わり、両親達はラウンジでのんびりと昔話に花を咲かせているようだ。
当人達を放置でなに考えてるんだか・・・。
なんておもっていると婚約者である彼がそっと私を連れて行きたい場所がある。
そう言うと半ば強引に連れ出す。私もそこがどこなのかわかっていたから抵抗なんてしなかった。
6月24日
AM 8:15 付属高校前通過。
ある高校生が突然飛び込んできた乗用車に轢かれ意識不明に陥る。
6月30日
意識不明だった少年は意識を取り戻す。
7月1日
彼女と再会する。
『何年ぶりだろ?ここで会うの』と切り出したのはやっぱりブランコで遊ぶ彼・・・大前 睦月。
『10年前』と愛想なく返す私。
『ねぇ・・・食事会のときから気になってたんだけど・・・なんでそんな愛想ないの?』
『・・・』
『実はね。10年前から凪ちゃんのこと知ってたんだ。
どんな子なのか気になって君の家の近くまで行く途中の公園である女の子が泣いてたんだ』
『その女の子の名前を聞いて、それからずっと君の事知っていた。』
私の返事を待たずに彼は手品の種明かしでもするかのように話し出す。
『それなのにさ・・・その女の子と再会する1週間前に事故にあったんだよね。』
『・・・突然飛び込んできた乗用車に轢かれ意識不明に陥る。1週間の意識不明の重体。』
『その事故のことは知ってたかぁ・・・まぁ隣の高校で起きた事件だし騒がれただろうね。
その1週間の間に夢を見ていたんだよねー。15歳の君と出会っていたんだ。
ずっと声をかけたくて仕方なかったんだけどさ。今日までは我慢しようとおもってたからかな。
夢の中で君に思わず声かけてさ、お茶して・・・』
彼の話の続きを私は遮り続けた。
『そしてこの公園で昔話をした。そしてその夜、貴方は私にまじないをかけてくれましたよね。』
『そう・・・そして俺は意識を取り戻した。まじないをかけてくれたのはきっと凪ちゃんだった。』
あの不思議な『6/31』は彼の作り出した幻想世界だったのか・・・同じ夢を見ただけなのか・・・
いまとなってはそんなことはどうでもいいのかもしれない・・・
『あーそれで・・・これからどうしようか?』
『むきゅ?』
あまりに唐突で意図のつかめない質問に思わず奇声があがった。
その奇声がつぼにはまったのか笑い転げる睦月。
『だって・・・えっと・・・これからって・・・』と必死に返す私。
笑いに満足したのか満面の笑みで彼はそっと私を見つめる。
『むきゅ・・・ってかわいいなぁ』と言いながら・・・
唇に睦月の感触を感じる。
『こういうことだよ 凪。』と無邪気な顔でわらう睦月。
そして二人はまじないをかけた。
『『いたいのいたいのとんでけー』』
『6/31』 Part4
ラスト。駄作です。ここまで読んだ方ありがとうございます。
コメント0
関連動画0
ご意見・ご感想