《 王国の経済は破綻している
  国民の怒りが王族や我々貴族に向けられるのも時間の問題だ
  我々が危機に晒されるのは断固として阻止せねばなるまい
  前国王亡き今 幼き君主を暴君に仕立てて矢面に立たせればいい
  だが王族の血を絶やす訳にもいくまい
  幸い生まれた子供は男女の双子だ
  毒々しき刻印の押された姫御子を王女に据え
  王子には城を離れてもらおう
  そうすれば残虐非道の王国が潰えても王家の血は後世に残る

  『悪ノ娘』の誕生だ 》



わたし王女 君は召使
運命分かつ 哀れな双子
君を守る その為ならば
わたしは悪にだってなってやる


期待の中ふたりは生まれた
祝福するは教会の鐘
大人たちの勝手な都合で
ふたりの未来は二つに裂けた

たとえ世界の全てが
君の敵になろうとも
わたしが君を守るから
君はそこで笑っていて


わたし王女 君は召使
運命分かつ 哀れな双子
君を守る その為ならば
わたしは悪にだってなってやる


隣の国へ出かけたときに
街で見かけた緑のあの娘
君が一目で恋に落ちたと
わたしはすぐに気付きました

だからわたしがあの娘のこと
消して欲しいと願ったとき
君に逆らって欲しかった

どうして 君は従ったの?


わたし王女 君は召使
運命分かつ 狂おしき双子
「今日のおやつはブリオッシュだよ」
君は笑う 優しく笑う


もうすぐこの国は終わるだろう
怒れる国民たちの手で
これが大人達の描いた
理想の終焉(ラスト)と受け入れよう

でも…

「ほら僕の服を貸してあげる」
「これを着てすぐお逃げなさい」
「大丈夫僕らは双子だよ」
「きっとだれにもわからないさ」


君は王女 わたし逃亡者
運命分かつ 悲しき双子
君を守るその為だけに
悪を演じ続けてきたのに…


むかしむかしあるところに
悪逆非道の王国の
頂点に君臨してた
操り糸に絡まった王女

ついにその時はやってきて
終わりを告げる鐘が鳴る
民衆などには目もくれず
君はわたしの口癖を言う

 「たとえ世界の全てが」
 「君の敵になろうとも」
 「僕が君を守るから」
 「君はどこかで笑っていて」


わたし王女 君は召使
運命分かつ 哀れな双子
君が望む(いない) 未来を生きる
わたしにとってそれこそが † 罰 †

もしも生まれ変われるならば
その時はまた遊んでね

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

【二次創作】悪ノ召使~王女視点~【歌詞】

mothy(悪ノP)様の『悪ノ召使』
http://piapro.jp/a/content/?id=pie2hct3tqa1mjot
に感動して独自解釈で二次創作してしまいました
王女視点の歌詞です

解釈を文章で補完するのは凄くみっともない事だけど
一応少しだけ云い訳してみる

「召使を守る為に王女が悪になる」訳じゃない
「王女が悪になる事で王子を守る」てのも微妙に違う
大臣達が「悪役」を仕立てようとした
⇒それは王子か姫かどちらかだった
⇒姫が逃げれば王子が悪に
⇒王子が逃げれば姫が悪に
⇒そのカラクリが分かったから王女は悪に甘んじた
(実際は王女の悪行も大臣達がでっち上げたもの)
⇒召使が手を汚したのは緑の娘を手にかけた一度だけ
⇒召使はそんな王女の気持ちが分かったから最期はあのようにした
…みたいな設定です
ちなみに王女の爺やも真実を知っています
処刑された『王女』の亡骸を処理したのも爺やです

【悪ノ娘】は物語口調なので王女の独白ではないと解釈しました
外側から見た【悪ノ娘】を語ったものであって
真実も 王女の真意もそこにはないという設定にしました

詳しくはこちら↓をどうぞ
http://ip.tosp.co.jp/BK/TosBK100.asp?I=zukialove&BookId=3

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投稿日:2008/05/18 01:11:58

文字数:996文字

カテゴリ:その他

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