
暁を覚えず
雨の匂い残る
昼前の陽に目覚める
風はひどく吹いて
花は幾多落ちて
見る影も無い花びら
花開く季節は
風雨も多いから
仕方ないことだと
茶をすする
人生は別離に足るとは言うけれど
僕らの行く末もそうだろう
まだ眠たいけれど
あなたもいることだ
おはようと声かければ
「お寝坊さんだね
おはようと言うには遅いかな」
などのたまう
だって本当でしょう
日はすでに高いわ
遠くの鶏も鳴き止んだ
僕が息を止めて
眠るとき君には
泣いてほしくないし
泣いてほしい
ああ毎日少し早起きしていたら良かったな
そう思った
暁を覚えぬおやすみはあなたにキスをした
花ひらひら
A1(六花)
あか つきをお ぼえず
あめ のにおい のこる
ひるまえの ひに めざめる
A2(六花)
かぜ わひどく ふいて
はな わいくた おちて
みるかげも ない はなびら
B1(花梨)
はなひらく きせつわ
ふううもお おいから
しかたない ことだと
ちゃをすする
B2(花梨)
じんせいわ べつりに
たるとわい うけれど
ぼくらのゆ くすえも
そおだろお
A1(六花)
まだ ねむたい けれど
あな たもいる ことだ
おはよおと こえ かければ
A2(花梨)
おね ぼおさん だねえ
おは よおとい うにわ
おそいかな
(六花)など のたまう
B1(花梨)
だあてほん とでしょお
ひわすでに たかいわ
とおくのに わとりも
なきやんだ
B2(花梨)
ぼくがいき をやめて
ねむるとき きみにわ
ないてほし くないし
ないてほし
A1(六花)
ああ まいにち すこし
はや おきして いたら
よかあたな そお おもおた
A2(六花)
あか つきをお ぼえぬ
おや すみわあ なたに
きすをした はな ひらひら
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