弱者の詩


土砂降りの雨か涙か
分からなくなってから幾星霜

次第に向かい風が吹き荒び
嵐の中で今も独りきり

理想の成れの果て 誰も救ってなどくれないが
足掻いた足跡を捨てることなかれ

君が紡いだその詩は
君が叫ばなきゃ駄目だ

その掌は涙を拭うためではない
今こそ奏でる　弱者の詩


小さな灯火を守るため
両耳を塞いで目を逸らす

何者にも成れない想いが
反響して反響して吐きそうだ

襲いくる現実はまだ晴れ渡りやしないが
描いた未来を悔やむことなかれ

この声が嗄れるまで叫んだ
僕らは己を救わなきゃ

何度も何度も「それでも」と歌ってしまうのは
灯火が　未だに揺らめくから


「止まない雨はない」「明けない夜はない」
そんな言葉に縋るのは止めた

「生きていればいい」なんてそんな訳あるか
吐き捨てるように歌う 願いの詩


消えてしまいたい 夜の中
光なんて何処にも無かった

もう終わりでいい 期待などされていやしない
それでも涙が頬を伝うなら

君が紡いだその詩は
君が叫ばなきゃ駄目だ

その掌は涙を拭うためではない
今こそ奏でる　弱者の詩

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