女「男君、男君、メリークリスマス!!」

男「……何だその格好は?」

女「ミニスカサンタだよ//」

男「お前その格好が許されるのは大学生までだぞ」

女「女性に年齢の話はタブーだよ、男君」

男「いいから着替えて来い」

女「ティッシュ配りの人とかいるじゃんか」

男「あれは制服みたいなもんだ」

女「コンビニのおばちゃんとか」

男「あれは帽子だけだろーが」

女「確かに」

男「分かったらさっさと着替えて来い」

女「でも後悔しないの、男君」

男「何がだ」

女「女のミニスカサンタなんて1年に1回だけだぞ☆」

男「お前がただ着たいだけだろ」

女「ばれたか」

男「母さんの料理手伝うんだろ?」

女「それならもう8割方終わってるよ」

男「ほう、早いな」

女「今チキン焼いてるからそれ出来てちょこっと盛りつければ完成なんだよ」

男「女の母さんと父さんは?」

女「仕事が終わったら向かうって」

男「やっぱり忙しいんだな」

女「まぁ、しょうがないよ。それより男君、これ!!」

男「……クリスマスツリー?」

女「そう!! 飾りつけしようよ!!」

男「社会人にもなってこんなことをするとは」

女「年齢なんて気にしたら負けだよ!! 楽しまなきゃ!!」

男「まぁ、暇だから手伝ってやるよ」

女「やったぁ!!」

男「で、俺は何をすればいいんだ?」

女「買ってきた飾りを付けて欲しいの」

男「はいはい」

女「私がやってもいいんだけどいかんせん身長が」

男「こんな大きいツリー買ってくるからだ」

女「私が登ったら男君、下から覗くでしょ//」

男「まぁ眼中にないだろうな」

女「ひどい」

男「……この短冊はなんだ?」

女「サンタさんにお願いするプレゼントだよ!!」

男「……何年振りだろうか」

女「いいじゃんいいじゃん。楽しんでこ!!」

男「女は何て書いたんだ?」

女「おと……」

男「“物”だよな?」

女「う……。これだよ」

男「財布?」

女「4年前からずっと使ってるから新しいの欲しいなぁって」

男「……ほう」

女「そういう男君は?」

男「俺は時計かな。携帯だけじゃ不便だしな」

女「……ほう」

男「ほら飾るぞ」

女「らじゃー!!」



皆「メリークリスマス!!」

女「さぁさぁどうぞ召し上がれ!!」

男「うまい」

女母「いつも呼んで下さってありがとうございます」

男父「今回は婚約記念も兼ねてますから。ささ、ご一杯いかかです?」

女父「かたじけない」

男「あくまで婚約、なんだけどな」

女「えへへ……将来はお嫁さん//」

男「本人もこんな調子ですし」

男母「でも2人きりで出かけなくていいの?」

女「大丈夫ですよ。昨日いっぱいラブラブしましたから!!」

男「話を盛るな」

女「この照れ屋さん//」

男「もう毎年集まってるから無理に変える必要もないだろ」

女父「すまないな、男君。いつも娘が迷惑かけてるだろう」

男「否めませんね」

女「ええっ!?」

男「でもそんな迷惑にも慣れましたから」

女「流石私の旦那さん//」

男父「女ちゃん、お酒回ってきたか?」

女「そんなことないですよ」

男「父さん、こいついつもはこんな感じなんだ」

女「男君、それじゃ私がいつもネコ被ってるみたいじゃない!!」

男「そうだろうが」

女「逆だよ逆!! 男君の前で甘えん坊になっちゃうんだよ」

女母「確かにこの子、男君に会う日を凄く楽しみにしてますからね」

女「えっへん」

男「ま、楽しみにしてるのは俺も同じだけどな」

男以外「えっ!?」

男「え、あ……。お、俺も酒が回ってきたかな?」

男母「苦しいいい訳ね」

男「うるせーよ……」

                        *

女「あぁ、楽しかった!!」

男「また明日から仕事だな」

女「そんな鬱になること言わないで」

男「……ほら、これやるから元気出せ」

女「プレゼントだ!!」

男「渡してなかっただろ?」

女「だってプレゼントはクリスマスがいいじゃん!!」

男「そういうものか?」

女「開けていい?」

男「勝手にしろ」

女「何かな、何かな……。え?」

男「ビンゴで良かった」

女「可愛いお財布だぁ!! 何で欲しいって分かったの?」

男「前々から気になってたからな。
それにお前が使ってた財布も俺がプレゼントした奴だろ?」

女「うん//」

男「だから、ちょうどいいかなって」

女「ホントにありがとう!! じゃあ私からもこれ」

男「サンキュ」

女「えへへ、びっくりするよ!!」

男「……時計か」

女「こっちもビンゴだった!!」

男「ありがとな」

女「こちらこそ」

男「クリスマスが終わるともう今年も終わりだよな」

女「ホントだよね」

男「さ、冷えない内に中に入ろうぜ」

女「待って最後に一つだけ」

男「なんだよ」

女「女のクリスマス1発ギャグ!!」

男「……なんだよ」

女「めりーくりすまちゅっ☆」

男「なっ……」

女「頂き//」

男「おま……」

女「へへー女サンタからのプレゼントだよ」

男「ったく」

女「男君サンタからはないの?」

男「……目閉じてろ」

女「……//」

男「ほらっ」

女「いたいっ!! 何でデコピンするむぐっ……!!」

男「し返しな」

女「もう//」

男「満足か?」

女「うんっ。今年も幸せなクリスマスだった」

男「来年もまた2人で迎えたいな」

女「その時は3人かもよ?」

男「またそのネタか」

女「そしたら神様からのクリスマスプレゼントだね」

男「……そうだな」

女「……あ、雪だぁ!!」

男「冷えると思ったら」

女「ホワイトクリスマスかぁ……」

男「……ほら入るぞ」

女「うん」

バタン。

Fin

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

【SS】 26 クリスマス

ツンデレ男とひたむき女のほんわかSS。
2人のクリスマスの過ごし方は……?

閲覧数:85

投稿日:2010/12/25 15:31:46

文字数:2,484文字

カテゴリ:その他

クリップボードにコピーしました