擦れた音に 潤い満ちて
轟く雷鳴を 聞く
ぽつり ぽつり 注ぐ しずく
ほら小さな草の芽が 土から顔を出した
乾いた大地に耐えて 生きる生命
静かに雨が降る時を 待つ
千年待てど 草も生えない 荒野
どこにも行くあてもなく ただすり減る生命 嗚呼
照りつける 日の光 灼熱に その身焦がす
身を寄せる 陰もなく 果てるだけの死の世界
日が落ちて 風が舞い 雲とともに嵐呼ぶ
雨音に促され 今ひと時だけ蘇る
誰も見ない立て札 飛び越え 小鳥がほら集まってきた
命みつけ小鳥たちは 何思う?
朝(あした)思いついて歩き出す ぽつりぽつりと落ちるしずくを
眺めてはふと思う 君は今どこにいる?
ゆるり 歩き回り 辿(たど)り 寄せる 生命(いのち)
君が 無事でいること 祈る
春の嵐過ぎて 砂漠の中の泉 わずかなひと時を 皆で慈しみましょう
潤いは限り有る 春ひと時だけの喜び
命継ぐ術(すべ)なくば 時待たず朽ち果てる定め
旅人が 訪ね寄り 泉の脇に植えた林檎
水を得る 術(すべ)もなく 夏の日差しうけ枯れ果てた
私が見守る この泉で かりそめの幸を得られようとも
朝を欲しがる小鳥たちは 残らない
ここは永遠の楽園ではない 潤いを得たら立ち去りなさい
時を置かず この大地は 乾きに満ちる
繋ぐ 術(すべ)を持たぬ 君が 見るは砂漠
君の 背中 静かに 見送る
泉のほとりに満ちる 命繋ぐ恵み 密かに語り継がれる 生命の息吹を知る
砂漠の中の泉 やがて涸れ果てても 繋ぐ者たちには祝福を与えましょう
途絶えること無い 命の営み 祝福しましょう
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ご意見・ご感想
藤井 ゆう
ご意見・ご感想
初めまして。曲を聞かせて頂いて、凄い作品だと思いました!歌でありオーディオブックのような新感覚でした。何より作るのはとても大変だったのではないかと思います。
2019/02/25 19:29:04
カフェモカ
コメントありがとうございます。聞いていただいてとても嬉しいです(*´▽`*)
オーディオブックという表現は言いえて妙ですね♪
短い曲の中に物語をぎゅっと詰め込んだ形になってます。
曲作るのは割と時間かかってますが、どちらかというと技術の未熟さ故なので、これからも温かい目で見ていただければ幸いです(;^_^A
2019/02/25 19:45:17