魘される様に気付いたのは、諦めの悪く引き摺った心で
求めていた忘れている時間が、今思い出した様に牙を剥くんだ
貶される様に俯いたのは、どこまでも青く澄み広がる空が
開けた窓辺に向ける瞳が、ただ愛しかった事を思い出したから
「嫌いな物は塗り潰したらいい、俺だけの世界へ飛び込むんだ」
痛い程に柔らかなその色を、君はまたキャンバスへぶちまけるんだ
陽が落ちる前に完成させた、その窓辺に広がる空に
落とした確かなアザーブルーは、僕には違いが分からないけど
陽が暮れてもまだ未完成だった
この夕焼けは、きっと爆ぜる様に燃えるから

溶かされる様に広がったのは、どこまでも淡く澄み広がる色で
開けた窓辺に向ける瞳が、ただ何を見つめているのかが知りたかった
知らない物はもう追えないけど、僕だけの形を作り上げるんだ
脆い程に鮮明なその色を、僕はまたキャンバスへぶちまけるんだ
目が覚める前に忘れさせた、その小さな背丈といつかの声に
滲んだ確かなアザーブルーの、本当の意味は分からないけど
気が付いてもまだ未完成だった
この夕焼けは、きっと君の元へ届くだろ

砕けた窓辺に立つ度に、君を思い出すんだ
溶ける街頭、鏡越しの地平線と、雲一つ無い晴天
今思い出した様に胸を焼く、そんな遠い過去に
鮮やかさとは裏腹に、繊細だった光に、恋焦がすんだ
今揺れる街に思い出した、その窓辺に広がる空と
落とした確かなアザーブルーの、その行方は分からないまま
今になっても、未完成の空に沈む思いは
弾けては、忘れ去り、焼け散る様に輝くから

陽が落ちる前に完成させた、その窓辺に広がる空に
落とした確かなアザーブルーは、僕には違いが分からないけど
陽が暮れてもまだ未完成だった
この夕焼けは、きっと爆ぜる様に燃えるから