砂漠の中をただ歩いていた
足元の砂に一枚の白い羽
それは幻 手に触れると消える
だけど背中には白い翼が
私の体は空へと浮き上がる
はるか遠くにはオアシスが見えていた
私は飛んだ たとえ蜃気楼でも
向かい風の中 瞳 開いて
誰かが呼ぶ声が聞こえる
それは多分 空耳だろう
ここには他の誰かなんて
いるはずがない
空から眺める初めての景色は
どこか なぜか 懐かしい
やがて翼は消え空を手放すだろう
それはいつか歩んだ道
多分いくつもの分かれ道
選びながら辿り着いた
微かな痛みが蘇る
遠い記憶の
空から眺める移りゆく景色は
通り過ぎた蜃気楼
やがて訪れる進化の瞬間に
少し胸がざわめいた
微かな戸惑い 砂漠に降る雨
辿り着いたオアシスで
やがて翼は消え空を手放すだろう
白い羽が足元に
「誰かが呼ぶ声が聞こえる それは多分空耳だろう」
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