優しいキス

***************歌詞***************
『優しいキス』

降り出した雫は　傘をなくした僕の頬を伝い落ちて
咽び泣く声をかき消すように降り続ける

rainy day　君に出逢ったのはこんな雨降る寒い日
消える明かりの下　震える身体丸めて

少し閉じかけた瞳、薄い唇も
濡れた黒髪も　細い首もすべてが
触れたら壊れてしまいそうだから
優しく差し出した傘　掴むその手が愛しくて

ふたりが逢う日は雨が多くて
照れ屋な君と僕の手に慣れない相合傘
濡れる肩に君は気付いて赤い顔しながら
そっと寄り添って目を閉じ見上げるから
傘に隠れて初めて優しく君にキスをした


はにかむ君の顔　可愛くって僕は
雨の日を待って散歩に出かけ　白い教会で見つけた
震える捨て猫に君は余った傘　そばに置きキスをした

やがて夜が更け　打ちつける雨に胸騒ぎ感じた君は
独り捨て猫を探しに
戻らぬ君　静かな部屋　駆けだす僕
君の声が聴こえない　雨粒がうるさく響く

消えた街灯　暗い路地裏
紅く光る教会の壁
倒れこむ君の腕から微かな鳴き声
濡れた髪も手も足も顔も身体も
降りしきる雨がぬくもり奪う
細く漏れる白い息で“バイバイ”って
冷たいキスをした

どうかこの雨を止めて――
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