タイトル【震えに囚われてから　長い年月が経った】


震えに囚われてから　長い年月が経った
どうしたら止まるのだろう　誰に聞いてもわからない
生きている証なのか　死んでいるサインなのか
生まれてくる予兆なのか　腐り始めて消えてゆくのか

怯えに汚染されて　心がずいぶん減った
どうしたら戻せるのだろう　誰も答えを持ってない
狂ってる時間だけが　神妙に進み出した
それは誰もなおせないし　やがてはさらに加速してゆく

もう居場所がない　目の前の闇は広がっていく
漆黒の景色の中を　手探りで確認した
でも何も見つけられなかった　そして何もかも失った

悪魔の姿を見た　鏡の向こうに見えた
どうしたら消せるのだろう　誰もここに近づかない
罵倒する他人の声　幻聴が聞こえ出した
すでにここに安住はなく　心は闇に同化してゆく

もう逃げ場はない　目の前の崖はせりたってゆく
空洞な景色の中を　目隠しで徘徊した
でも何も見つけられなかった　そして何もかも失った

もう奇跡はない　視界が徐々に狭まっていく
真空で真紅の闇を　無防備に侵攻した
でも何も見つけられなかった　そして何もかも失った