ジャケット

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碧い林檎

63作目です。青い薔薇が無いように、青色の林檎も存在しない。
ゆえに染める、似せる、描く等々…その行為自体に罪は無くて、
全否定はできないのですが、いざ食べるとなると、どうでしょう。


遥か昔に差し出されたその実は小さく冴えないもので
それでも有難く噛みしめながら どうにか生きてきた
少しずつ受け入れられたが 1つ人々に広まる噂
存在しない青い実が 何処かに在るのだと

原色の青だけが生まれる余地が無いことに
美の偏りだと知恵者が問いかけ 追い求めて
誰も手にできず あきらめて時間は過ぎた
「造り物でいい」食べられない碧リンゴ

話のネタにするだけならそう大事には至ることもない
美しさに心を奪われても無害さ それだけなら
ただ欲に駆られて馬鹿げた行いばかり繰り返すうちに
大事なものを汚しては見失い くず折れる

戯れに差し出したその実が「愛の表れ」と
受け止められたら 微笑んでその手を包み込んで
人はそうやって優しさを育んできた
生命(いのち)終わる日も 「土に還る、それだけ」と

その心地良い食味に虫が寄り 獣が狙う
本能で避ける実ならば誰が口にする?

人の世がむなしいと頑なに背を向けないで
造り物でさえ幸せのしるしとなり得るの
青い物語 楽しむ自由と後悔
どちらを選ぶか 指し示して知恵の実よ

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投稿日:2025/05/18 17:37:24

長さ:04:27

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カテゴリ:ボカロ楽曲

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