knock

躓いた呼吸は僕の心臓をノックして
視界を掠め取っていく
開いた唇は見え透いた嘘を吐き切って
上手くやったと不器用に笑う

まっ平なわけない世界で
君と僕は続けていく
小波のようなコミュニケーション
下らないなんて、そんなこと言うなよ
君と僕は作っていく
吹けば飛ぶような絆を

塞いで閉じた心を
こじ開けて出した答えは
まっ平なフリした君の心臓を
いつまでもノックするよ

頷いた鼓動は君の姿だけ見失っていて
暗闇を彷徨っている
どっちつかずな僕らは
見え透いた嘘を見破って
まるで鏡を割るように笑う

塞いで閉じた心を
こじ開けて出した答えは
ただ僕の思考を遮るように
また思い出を増やしていく

しゃがみ込んだ僕を
励ますように君は目を伏せ
小さな息を吐いては
何か喋ろうとしてた
躓いた手は空を掴んで泳いでる
小さな声を紡いで
花は開いていくんだ
溢れた雫はまた君の瞳を濡らして
見え透いた涙も真実も
ただ僕らを包み込んでいく

踏み出した僕の言葉は
こじ開けた君の心を
躓きながらも必死に
繋ぎ止めようと足掻いてたんだ

嘘も涙も曝け出した君の声は
僕の心臓をいつまでもノックしてるんだ