逃避郷
現実が嫌になって閉じこもった子のお話です。
開き直った爽やかさ。
ピアプロのプレイヤーだと恐ろしい音がするので
気に入ってくれた人は是非DLしてお聴き下さい。
*
「いつも通り」の
不安抱えた雲 浮かべ滲んだ空の下に
ただ在ることを 忘れた此処ではもう
愛したあの音は聴こえない
痛い、と
立ち止まる足元に見えた
何でもいい その鍵を拾い上げて
全て遮断して世界を創ろうか
わたしの居場所 ねえ、聴いてくれる?
外界は広すぎて わたしが見えなくて
息をしたくなくなって
ねえ、苦しいの?
ねえ
「いつも通り」を
全て塗り替えた此処に わたしを縛るものはない!
ただ失うことを 忘れてきたけれど
失うものは何もないから
どうして?
置いてきたはずの恐怖心
見上げても 静かに空が嘲笑うだけ
外界はどんなもんだったかな 鎖した扉から
あの日の歌が ねえ、聴こえないの
ひとりが怖くなって きみの色探して
此処じゃ見えないなら
ねえ、探しにいこうか
懐かしいあの日々に
わかってた わたしは臆病で
怖くて ただ喚いて
あー、ばっかだなぁ
世界を壊そうか この手を放してさ
錆びた鍵穴から光が射した
眩しくて蹲って 闇に視界染めて
届かないその色に 手も伸ばせない
恐くて
猜疑心 遮断して
鮮やかな世界で歌う 彼の未来
もう霞んで見えないや
闇に慣れたこの目じゃ光に耐え切れない
それなら仕方ないよ
ねえ、また一緒にいてほしいなぁ
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