擦り切れた記憶の眠る音には
耐えきれない感情を乗せた声が
醜さの裏側に潜んだ
その瞳をもう一度許せるなら

誰にも届かない台詞一人で潰す勇気を求め
揺れた微かな音にだけすべてを積み上げろ

昨日の響きも消えないまま立ち止まるその日は
諦めることさえ捨てたゼロへのレクイエム

届かぬ声を求めて悲劇に晒されぬよう
迷いを生きるあなたのその背は淡く儚い

消えかかるその音の行方は
定まらない感情の色となり
淀んだまま動き出せずにもがいた
あの涙を高く空へと舞い上げたなら

記憶の中に眠っている
一番古い音楽の記憶を呼び覚ませば
あの頃の記憶が蘇るだろうか？
あの頃の感情が蘇るだろうか？

駆け抜けたその先にあるはずの
まだ見ぬ響きを追い求めて
人を動かす音楽を創ろう

行け！

僅かな声を束ねたならばその響きを支えに
迷いとともに朽ち果てるなら美しさのままで

この目に映れ狂った世界すべてを許せないのなら
新たな音と創り出せ歪んだ輝く世界

叶わぬ時間を並べてその身を縛られぬよう
荒んだその気高さは千切れた意識の中に

途切れた夢を辿って矢弾を奪われぬよう
迷いを知らぬあなたのその背は淡く消えない

乱れた心のままに！