虫を潰すようにあっさりと人は死ぬんだよ
そしたらみんな言うんだよ「惜しい人をなくしました」
でもこの声は本当に届いていくのかな

虫を潰すよりもあっさりと死ねと言うんだよ
証拠はたくさん残したから悲劇の主役を演じるよ
でもこの声は本当に残っていくのかな

そんなことを考えてたら日曜日は終わっていた
それでも生きてというのなら
こんな提案どうでしょう？

生きてる間にわたしをほめてよ
道端のゴミを拾ったよ
お年寄りに席を譲ったよ
なんて特別なことは今日はできなかったけど

それでもいいからわたしをほめてよ
おいしいご飯を食べれたよ
うれしいことで笑えたよ
今日をただ生きていた私をほめてよ

事故や病に倒れた人　
自暴自棄の誰かの犠牲者
そしたらみんな言うんだよ「その人のために生きなきゃね」って
でもこの声が慰めになるなら苦労しない

ありとあらゆる方法であっさりと私は死ねるんだ
そしたらみんな言うのかな「ソイツは死んで当然」と
でもこの声はすぐさま忘れてしまうだろう

なんて夢を見ていたら夏休みは終わっていた
それでも生きていたいから
こんな我儘きいてくれる？

生きてる間にわたしをほめてよ
隕石の落下を防いだよ
怪獣をビームで倒したよ
なんて特別なことは一生できやしないけど

それでもいいからわたしをほめてよ
ご飯がおいしいと言えたよ
悲しいことに声をあげたよ
今日をただ生きていた私をほめてよ

何度死ねと言われたって
何度消えろと言われたって
そうやって死んでしまうために
生きてきたとは思えない
いつか思い出を笑い合って
いつか手を取り泣いてくれる

そんなオマエじゃない
「誰か」と出会うために
生きてくんだ！

生きてる間にわたしをほめてよ
道端のゴミを拾ったよ
お年寄りに席を譲ったよ
なんて特別なことは今日はできなかったけど

それでもいいからわたしをほめてよ
学校の前まで歩けたよ
職場の前まで歩けたよ
ひとりの友達ができたよ

明日に向かって生きていく
わたしをほめてよ

みんながほめた数だけ
みんなをほめられそうだよ
それができたときにはね
わたしをほめてよ
生きていけるから