
何本目かの煙草
火を点けようとした
生きる意味を問うこと
それは終わらぬ祈りのようで
手のひらに空箱
錆びついた駅のベンチ
天使たちの咳込む声が
耳を塞いでも響く
破れかぶれの心
洗いざらい吐き出したら
昏い昏い風下へ
憂い 揺らめいて消えて
13番目の月の
32日目の
冷たい日射しの中
サンセベリアは息をする
アメージング・グレース鳴らす
木箱のオルゴール
清く強く在りたい
それは果たせぬ誓いのようで
止まない雨を拭って
視界 世界 すべて滲んで
長い長い夜だから
もう微笑まないでよ
醜い僕の傍で
柔い淡い光が泣く
その鉢が倒れても
サンセベリアは息をする
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サンセベリアは息をする
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