『砂子梦』
寄せる波が 運んできた星屑に
僕ら 幼い手を伸ばしたあの日
届くはず と
疑うことさえ知らなかった
無邪気で無知な僕らがいたね
砂を固めて2人積み上げた
儚い国を永遠と信じて 笑い合ってた
二人 見た夢の時は崩れ
この手で積み木を ゴミと決めて
放り込んだ 籠には
時 停めて笑う 僕らが眠ってた
流れ星に
何を祈っても叶うことはない と
いつから信じ出した?
小さな夢も 追いかけることが辛い
なんて 思い出したのはいつだろう
開けた視界に映った夜空が
がらんどうで狭いことに気付いて
泣いた僕らは
二人 繋いだ手の温もりも
信じられず 背を合わせ 云った
「またね」じゃない 別れの残響(おと)
背伸びをして 着飾った一言
一人 震える指を伸ばして
朝焼けに消えた 星に願いを...
だけど 砂の城は
波に呑まれ 形失くした
星のように
いつか あの日刻んだ名も
消えるだろう?
だから 今贈ろう ―――“さよなら”
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