Launching to Loneliness‐タビダチの歌 君の声‐ 隠しワード解説

・絆(アンビュリカル)・・・「へその緒」。はやぶさのカプセルをつないでいたアンビュリカル・ケーブルのこと。

・星丘(マウナケア)・・・ハワイにあるマウナケア山。世界で最も宇宙に近い山、すなわちもっとも天体観測に適した山だと言われ、各国の望遠鏡が列挙する。

・すばる・・・いうまでもなく日本のすばる望遠鏡のこと。

・燃え落ちるサテライト・・・特に意味はないが2011年は人工衛星の落下が話題になったから。大気圏で燃えたはやぶさの描写でもある。

・宇宙基地(ステーション)・・・国際宇宙ステーション(ISS)のこと。肉眼でも見える。

・「見下ろした地球は本当に青いの?」・・・人類初の宇宙飛行士ガガーリンのセリフ「地球は青かった」から。『宇宙から見た地球は、本当に青かったよ』も同じ。

・発見(ディスカバリー)、挑戦者(チャレンジャー)・・・ともにアメリカのスペースシャトルの名前。

・きぼう・・・ISSにある日本の研究施設。

・「クドリャフカ」・・・世界で初めて宇宙へ行った生命体である犬の名前。乗せられたスプートニク2号の大気圏再突入ができなかったため、二度と地球に帰ってくることのない運命にあった。つまり、自作に続くように「僕」も同じ運命にあることが暗示されている。

・スプートニク・・・ソ連の宇宙船。「道連れ」の意味がある。カケラとはデブリ(宇宙ゴミ)のことで、その中にスプートニクの欠片が交じっているという意味。地球の周りには人工衛星や大気圏突入で燃え残ったものの欠片が多数飛び交っているため、それを避けないと宇宙船にとって致命的になる。旅の道連れと同時によけなきゃあの世へ道連れ、ということ。

・スターダスト・・・「星屑」。同じ名を冠したアメリカの彗星ランデブー計画のこと。

・はやぶさ・・・いうまでもなく、世界で初めて小惑星のサンプルを持ち帰った日本の探査機・MUSES-Cの愛称。

・旅人(ボイジャー)・・・地球外生命体へのメッセージを乗せて飛行したアメリカの探査機。

・神の舟・・・中国の宇宙船「神舟」より。

・女神(ミネルバ)・・・はやぶさに搭載されていたローバ(探査機)。地面をホッピングしてイトカワ表面を探査するという画期的な仕様をしていたが、イトカワへの着陸は失敗している。由来はローマ神話の知の女神ミネルヴァ。

・月(アポロ)に憧れる人間とそれを追う姫君・・・月面着陸を成し遂げたアメリカの宇宙船「アポロ」、そして文脈全体で「かぐや姫」つまり日本の月探査機「かぐや」を示す。

・シューメーカー・・・アメリカの天文学者シューメーカー夫妻、および夫妻が発見した彗星と、探査機による小惑星着陸を行ったニア・シューメーカー計画のこと。

・魂(スピリット)・・・火星探査車「スピリット」。2010年に運用停止に陥っている。

・時代を駆けた先駆者(パイオニア)・・・ボイジャーと同じく地球外生命へのメッセージを乗せて飛行するパイオニア10号のこと。並びに文脈全体で、偉大な天文学者や宇宙開発に貢献した人々の名前が多く天体につけられていることを示す。

・努力(エンデバー)・・・アメリカのスペースシャトル「エンデバー」。

・すれ違ったガガーリンが囁いた・・・上述したように人類初の宇宙飛行士ユーリイ・ガガーリン。そして彼の名前が付いた小惑星をすれ違ったということ。

・宇宙ベア・・・ガガーリンが始めたことで、ロシアの宇宙船は飛行時にクマの人形をぶら下げるという伝統から。無重力状態に入ると人形が浮くので、それが分かるという仕組み。

・ハッブルの視界・・・・アメリカの宇宙望遠鏡ハッブル。

・見いる・・・「ミイル」、つまりロシアの宇宙ステーション「ミール」(洒落ですよ)。現在は運用停止している。

・旅唄(ビーコン)・・・信号。はやぶさのカプセルが落下した際、どこにあるかを知らせるためにも発せられた。

・結合(ソユーズ)・・・ロシアの宇宙船「ソユーズ」。その名の通り、「団結」「組合」の意味。

・スイングバイ・・・探査機を遠くへ向かわせる時、足りないエネルギーの分、惑星の重力を利用して飛ぶ航法。

・祖国・・・地球。直接関係はないがガガーリンが「祖国は聞いている」を歌いながら飛んだという話から。

・通信(セチ)・・・SETI計画、NASAの地球外生命体に向けてメッセージを送る計画のこと。

・未来・・・ここでは辞書どおりの意味だが、「ひまわり5号」の後継として打ち上げられた人工衛星「みらい」もある。「みらい」自体は打ち上げに失敗したため、今後「僕」に起こる運命を暗示していると言えなくもない。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
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「launching to loneliness」解説

「launching~」から始まる、「2011年物理学大発見記念・タキオン三部作」の解説をつけることにしました。「launching~」http://piapro.jp/t/Tst2自体は物理学というよりキセノンP様のような衛星に関する詩を作ってみたくて書いたものなんですが;(いくつかかぶっているワードございます、キセノンPさんごめんなさい)
本当はほかにももっともっと宇宙ワード詰め込みたかったんですが…なかなか難しいですね。

閲覧数:106

投稿日:2012/08/14 11:03:33

文字数:1,978文字

カテゴリ:その他

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