[Aメロ]
すれ違う洋傘　君の色で
視線を移した　バカみたいに
毎日見ている学生帽
知らない顔した君に乗っていた

[Bメロ]
こうもりの陰　ハイカラに
揺れるリボンは　誰なの？

[サビ]
カンカン帽子のカタツムリ　ボクを見ている
全身ぐっしょり　ずぶぬれで　ボクと同じ格好で
さんざん言ってた軽口が　思い出せない
延々だんまり　うつむいて　ボクは　カタツムリ

[Aメロ]
見慣れた袴に目もくれずに
皮肉な口元　ボクの名前呼ぶ

[Bメロ]
小さな口に手を当てて
あの子はくすり　笑った

[サビ]
満身創痍のカタツムリ　首を伸ばした
煩悶言う術持たなくて　声は空気切るだけで
簡単だったの　昨日まで　息ができない
心音ばっかり鳴り響く　ダメな　カタツムリ

[Cメロ]
ふざけて指が触れるたび
赤くなって周りを見るくせに――

[サビ]
カンカン帽子のカタツムリ　ボクを見ている
鈍感なんだとツノ出して　殻にこもりきれなくて
だんだん遠くに帰る君　駆けてゆけない
のんべんだらり　いいかげん　動け　カタツムリ


〔平仮名〕

[Aメロ]
すれちが（う）ようがさ　きみのいろで
しせんをうつした　ばかみたいに
まいにちみているがくせいぼう
しらないかおしたきみにのっていた

[Bメロ]
こうもりのかげ　はいからに
ゆれるりぼんは　だれなの

[サビ]
かんかんぼうしのかたつむり　ぼくをみていた
ぜんしんぐっしょり　ずぶぬれで　ぼくとおなじかっこうで
さんざんいってたかるくちが　おもいだせない
えんえんだんまり　うつむいて　ぼくは　かたつむり

[Aメロ]
みなれたはかまにめもくれずに
ひにくなくちもと　ぼくのなまえよぶ

[Bメロ]
ちいさなくちにてをあてて
あのこはくすり　わらった

[サビ]
まんしんそういのかたつむり　くびをのばした
はんもんいうすべもたなくて　こえはくうききるだけで
かんたんだったの　きのうまで　いきができない
しんおんばっかりなりひびく　だめな　かたつむり

[Cメロ]
ふざけてゆびがふれるたび
あかくなってまわりをみるくせに

[サビ]
かんかんぼうしのかたつむり　ぼくをみている
どんかんなんだとつのだして　からにこもりきれなくて
だんだんとおくにかえるきみ　かけてゆけない
のんべんだらり　いいかげん　うごけ　かたつむり