「最近また冷えるねぇ。これじゃあ桜はまだ先かな」
「桜……好きなんですか、マスター」
「うん、好き。桜が開花すると一気に華やぐ気がするなぁ」
「そうなんですか。俺、まだ実物は見た事無いんですよね。データは持ってますけど」
「あぁ、そうなんだね。じゃあカイト、春になったら桜並木お散歩しようね」
「はい、マスター。……あれ、でも『お散歩』ですか? 確か『お花見』っていうのがあるんじゃ」
「うん、お花見も良いねぇ。それもしようか」
「えっと……?」
「ふふ。あのね、桜が咲いてる下を歩くと、はらはら花弁が舞ってきてね。私はそれが凄く好きなんだ」
「舞って、ですか」
「うん。綺麗で、何だか祝福みたいでね。何かが始まる予感めいたもので胸が一杯になって、うきうき弾んで駆け出したく、歌い出したくなるの」
「あぁ――マスターみたいな花なんですね、桜って」
「え、私?」
「はい、マスター。うん、何となく解りました。桜が、何だか特別に愛されてる理由」
「え、え??」
「楽しみにしてますね、マスター。春になったら、連れてってくださいね」
「――うん。約束ね、カイト」
「ありがとうございます、マスター。あ、それじゃあ、」
「うん?」
「歌い出したくなった時の為に、春の歌も覚えたいです。マスター、教えてくれますか?」
「あは、流石ボーカロイドだね、カイト。そういう事なら、『花』がイチオシかな。――あぁ、」
「? どうしました、マスター?」
「ん、『花』はハモるのが凄く好きな歌なんだ。一人じゃ2パート同時には歌えないから、いつも『私がもう一人いれば……!』とか思ってたんだよね。だから、」
「――はい、マスター。俺に歌わせてくださいね」
「うん。よろしくね、カイト。……あぁ、嬉しいなぁ。何だかもうわくわくしてきちゃったよ」
「マスター……はい、俺も」
「あったかくなったら、色々お出掛けしようね。お花見の他にも、沢山」
「じゃあ俺、お弁当の研究しますね。マスター、どんなのがいいですか?」
「わぁ。ますます楽しみだわ、流石カイト! そうだなぁ……」
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