(ある場所に、一人の紅い椿をあしらった着物を着ている少女と長い髪を一つ結びをして、黄色と緑の水をあしらった着物を着て歩いている少年が山を登っていた。)


「紅、待ってくれよ〜。俺もう疲れたよ。」
まただ、10分前にも休んだばかりか怒る気力すら出てこない。
「 おーい、待ってくれって言ってるだろう?」
後ろから抱きついてこようとしてきたが、
「うるさい。黙ってついてこい。そんなに、実験台にされたいの?大蝦蟇。」
いつものように軽く遇らう。こんなところで休んだら来た意味がなくなる。
「待てない。それで、前も見逃したのだからね。ほら、もうすぐつくからさっさと歩いて。」
「はいはい。分かりましたよ。」
そんなやり取りをしながら、山の頂上まで登っていった。
そうこれは、紅と大蝦蟇の壮大な旅の物語である。





「なぁ、山の頂上に到着したけど…何もないし誰もいないぜ?」
たしかに到着はしたけれども誰もいない。噂では、ここにいるはずなんだけれども…
「そうね。やっぱり噂だっただけなのかしら…帰るかな。悪かったわ……⁈」
なんで今大蝦蟇に掴まれたのかしら。
距離があるはずなのに…
っていうかどうして茂みに隠れているんだろうか……
「いたぜ。あいつやっぱりこの辺にいたんだな。もうすこし様子見ていようぜ。」
「まぁ、いいけれどもさぁ……」
待つのは、いいが逃げられたら元もこうもない。
大蝦蟇を旅の仲間にする条件で
『土蜘蛛を探して旅の仲間にする』
ということだった。
私にとってはどうでもよかった。というか大蝦蟇自身がすぐに忘れていたが、休んでいた町の宿屋で聞いた噂で思い出し行くぞと言われ、ここに来た(半ば強引にだが)。
「って、こんなところにいてばれないの?」
「さぁ、そんなの俺が知るわけないだろう?」
なんか変な感じがする……って何人の下半身触って…
「この…変態蛙がぁぁ!」
隠れているのも忘れて平手打ちを入れて茂みから追い出した。
「お主ら、先程から何をしておるのだ?隠れている気でいたのであろうが普通にわかるぞ。」
声のした方を向くとそこにいるのは……


To be continue

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人間と妖怪の旅記録 1

閲覧数:34

投稿日:2018/03/20 00:15:20

文字数:903文字

カテゴリ:小説

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