体温よりも冷たい水の中でチャポン
揺らぐ光の中で水音が泡音を響かせる
これが全部甘いシロップだったら
きっと息もしづらいし耳も変な感じ

鼻につく塩素の匂いはまだ慣れないけど
そろそろ水の流れと一緒になれそう
潜水で泳ぐのも結構楽しいけど
魚が見てたら少し笑われちゃうかな

ずっと泳いでいると私も水も動かずに
ただスキマを滑るような感覚になって
不思議なくらいにどこまでも行けるって
自由になったと思ったら息継ぎだ


プールよりも冷たい水を開けてゴクリ
透明なボトルの先で雫がひとつふたつ
これが全部ドロドロの水飴だったら
きっと喉に詰まるし色々とヤバイ

味の無い水が楽になって結構経つけど
ジュースの濃い味にはもう戻れなさそう
せめて搾ったフルーツを舌先に2.3滴
昔の私が見てたら笑われちゃうかな

ずっと流れていたのに上がってすぐに
水を飲み干すとどっちがどっちなんだろ
不思議な感覚になって自分まで海になりそう
あんまり広くない干潟くらいかな


魚の目が左右に付いている理由が少し分かる
泳いでるときに前を見る意味なんてないんだ
光が有る方が上影ができる方が下あと障害物
テレビを見る訳じゃない手紙を書く訳じゃ無い

小さな不自由をまとめて操ってる自由は
結局それでも制約が多いんだなって再認
魚たちは空を飛ぶことは無いだろうし
私たちは竜宮城には行けないだろうし


海が見たくなって少なくなった
ボトルの水をじっと眺めていたら
いつの間にか潮の香りがしてきた
きっとどこかで魚が笑ってるな

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

Moon Meet Moor Shure

閲覧数:102

投稿日:2021/09/29 21:45:06

文字数:654文字

カテゴリ:歌詞

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