気付けば僕は、独りだった。



 stay With me ~僕の隣には誰かいた~




「あれ・・・?」
ここはどこだろう。
俺は何をしていたんだ?
「何だ・・・ここ。」
一面真っ白で何もない世界。
そんな中に、俺はいた。
俺は、何でここにいるんだ?


俺は、誰といたんだ?


何も、思い出せない。
「・・・俺は、鏡音レン・・・そして・・・・」
俺の隣にいたのは――――
「っ!?」
頭が酷い激痛に襲われた。
俺は、忘れている。
大切な何かを。
でも、思い出せない。
もう何も。

「・・・あれ?・・・泣いてるのか、俺は?」
気付けば泣いていた。
俺の横にいたのは、何よりも大切な、かけがえのない存在だった。
それを思い出せない自分に腹が立った。
けど、確かにそこにはいた。
一人じゃない。
何人もの大切な人がいた。
でも、そんなもの俺はもう覚えていない。
思い出したくても、思い出せない。
「っ・・・んでだよっ・・・!」
俺は膝をついて泣いた。
何もないこの世界で、俺の泣く声だけが響く。
「うっ・・ああっ・・!」
そのとき、俺の目の前に1つの鍵が落ちてきた。
開けるドアもないのにどうしろと。
そんなことを思って顔を上げたら、目の前に大きな扉があった。
「これの・・・鍵?」
自然と体は動いてて。
気付けば俺は鍵を鍵穴へと差し込んでいた。
ガチャ

ドアを開けた途端、俺は光に包まれた。
それが眩しくて、反射的に目を瞑った。
しばらくして、目を開いてみた。
「っ・・・!!」
全て、思い出した。
そこにいたのは、紛れもなく俺の大切な人達で。
さっきまでの真っ白な世界なんかカケラもなくて。
ああ、こんなにも温かかったのか、ここは。
そう思わずにはいられなかった。
「レン、お帰り。」
「・・・ただいま、」



リン、ミク姉、KAITO兄さん、MEIKO姉さん。




~Fine~

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

stay With me ~僕の隣には誰かいた~

お初投稿。
レン君シリアス短編小説です^^

閲覧数:70

投稿日:2012/01/22 22:36:30

文字数:799文字

カテゴリ:小説

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