■No.146

  リコリスの少女

A
静かな朝 歩く少女 (笑みを浮かべて)
ベッドの端(はし) 腰をかけた (香るリコリス)

B
「ねえ お兄様 起きる時間よ」
「お茶の用意は もうしてるから」
「ねえ お兄様 早く目覚めて」
「冷めてしまうわ」

C
真っ赤に咲いた リコリスの花
可憐なほど白い 少女の手を染めてる
禁忌に触(ふ)れた 恋の結末
痛いほどに 強く 少女の胸 締(し)め付けてる

A
乱(みだ)れた部屋 赤い廊下 (咲いたリコリス)
部屋の端(はし)で 向かい合って (笑みを浮かべた)

B
「ねえ お兄様 お茶の時間よ」
「邪魔する人は もういないから」
「ねえ お兄様 またキスをして」
「愛しているわ」

C
再(ふたた)び咲いた リコリスの花
可憐なほど細い 少女の手の ナイフが
禁忌に触(ふ)れて 花を咲かせた
開(ひら)かれた瞳(ひ とみ)に 映(うつ)る光 揺れて消えた

C
真っ赤に咲いた リコリスの花
可憐なほど白い 少女の胸 咲いてく
禁忌に触(ふ)れた 恋の結末
また狂(くる)おしいほどに 愛し合える 奈落(アビス)の夢


■ひらがな表記

A
しずかなあさ あるくしょうじょ えみをうかべて
べっどのはし こしをかけた かおるりこりす

B
ねえ おにいさま おきるじかんよ
おちゃのよういは もうしてるから
ねえ おにいさま はやくめざめて
さめてしまうわ

C
まっかにさいた りこりすのはな
かれんなほどしろい しょうじょのてをそめてる
きんきにふれた こいのけつまつ
いたいほどに つよく しょうじょのむね しめつけてる

A
みだれたへや あかいろうか さいたりこりす
へやのはしで むかいあって えみをうかべた

B
ねえ おにいさま おちゃのじかんよ
じゃまするひとは もういないから
ねえ おにいさま またきすをして
あいしているわ

C
ふたたびさいた りこりすのはな
かれんなほどほそい しょうじょのての ないふが
きんきにふれて はなをさかせた
ひらかれたひとみに うつるひかり ゆれてきえた

C
まっかにさいた りこりすのはな
かれんなほどしろい しょうじょのむね さいてく
きんきにふれた こいのけつまつ
またくるおしいほどに あいしあえる あびすのゆめ


■説明など
一通り歌って確認していますが、譜割りなど適宜調整して頂いておkです
また、「ここが、もうちょっとこう!変えて欲しい!」などなどの要望も大歓迎ですヽ(・∀・)ノ


■設定?内容
お兄様大好き少女が家の人間皆殺しの上、お兄様も殺して自分も刺して死んでしまいます。恋に堕ちた少女です
リコリスは彼岸花属の花で毒性を持ち、語源はギリシャ神話の妖精ニンフLycorias(リコリアス)だそうです
少女とナイフ素敵


■その他色々
曲を聴いて深みに惹きこまれるような、切れ味鋭いかっこよさと蠱惑的な甘さを感じ、
自分の中で一気に浮かんできたイメージ少女を衝動的に書いてしまいました

本来はどこかふわふわしていて夢見がちな、可愛らしいお兄様大好き少女なはずなのですが、
その儚げな純粋さは、蠱惑的な魅力や破滅と表裏一体なのかな、とか思いながら書きました
彼女にとってはお兄様と家の人間だけが世界の全てだったみたいなのですが、その世界に否定されたとき、少女と現実世界も一気に反転してしまったようです

深みのある世界観を感じる曲に、一気に書き上げられて楽しかったです
ありがとうございました

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

【曲募集中】リコリスの少女

shalo様の歌詞募集曲
「【歌詞募集開始】IA×ミク デュエット曲【〆5/20】」
http://piapro.jp/t/rdsE
に書かせて頂いた歌詞です

閲覧数:172

投稿日:2018/01/22 11:01:16

文字数:1,472文字

カテゴリ:歌詞

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