人々は繰り返し同じ日々を送る。
何一つ変わることなく、同じ。
人々は同じ日々を日常として送る。
そこには違和感など無い。
でも、その日常を外れた人々もいる。
それまでの日常とは違う日常を持つ人々。
でも、その違和感も日常になっていく・・・・・・

人は朝を迎える、そこから一日が始まっていく。
僕もそんな人間の一人だ、変わること無い日常が命ある限り続いていく、そんな人間のはずだ・・・・・・
僕は佐々木久也、どこにでもいるような高校一年生。
そんな僕は普通の人と同じく朝に弱い、よって、僕は毎日苦痛から始まる、そんな普通の人間である。
今日は木曜日、やっと一週間の半分が終わり、これから後半戦へと突入していく。
朝、しばらくの間普通と戦い、学校へ向かう、授業が終わると部活、僕は文芸部。とは言っても活動をしているわけではない、部員で集まって本を読んでいるだけ、ちなみに僕はライトノベルを読んでいる。
部活が終わると帰宅、ちなみに帰宅までの時間は一時間。
家に帰ってくると、宿題を済ませて就寝。
これが僕の日常だ、僕はとても普通だと思っている。
(これが普通じゃないなんて突っ込みはやめてください)
そんな僕にも日常を変えてくれる存在がやってきた。
僕を日常から非日常へ連れて行ってくれた人が。
その人は空から降ってきた・・・・・・なんてこともなく、ある日突然やってきた・・・・・・玄関から・・・・・・

「佐々木久也はいるか?」
 唐突だった、突然見ず知らずの人がやってきて僕の名前を呼んだ。
「いないのか?」
「いるけど、何だよ突然、というよりお前誰だよ!」
「私は涼香アイリス、お前を探しに来た!」
 僕にとっての日常が変わったときだった。
 その時は何の前触れも無く訪れ、僕を連れて行った。
 その日常は普通とは違う日常で、それでも、僕の日常へと変わっていった。
「早く用意をしろ、すぐに出るぞ!」
かなり強引だったけど、僕は感謝している。
「どこに行くつもりなんだよ!」
 普通とは違う日常も楽しいから。
「お前の知らない世界だ!」
 そして、僕らは旅立った。
「知らない世界ってどこだよ!」
 僕の日常から・・・・・・

「で、どこに行くって?」
「だから、始まりの街、テラス」
 僕たちは町の中央、この町の中で唯一の遊び場だった、何も無い森の中を二人して歩いてた。
 当然といえば当然だけど、今はまだ朝七時、周りに人の気配は無かった・・・・・・
「何で山の中を歩いてるんだよ!」
「この先にワープゾーンがあるの! もう少し静かに待ちなさい!」
 このときはまだアイリスを疑っていた。
 まず、ワープゾーンなんていう本の中だけの架空のもの、そんなものがあるわけが無いと思っていた。
 当然だ、このときの僕の日常と、アイリスにとっての日常はまだ違ったんだから・・・・・・
 そのときまだ僕は、ワープなんて本やゲームの中だけの幻想、現実ではない事実とは異なるものだと思っていた。
 もう一つ、何故僕なのか? ということだった。
 アイリスはそのことについては触れなかった、何故僕なのか? そのことについては今でも疑問だ、たぶん解決することは無いだろう・・・・・・
「着いたぞ!」
 気が付くと、周りには何も無い少し広がった広場のようなところに着いた。
 僕は後悔していた、学校をサボってまで付いてきたところがただの広場だったなんて、今は既に八時、今から学校へ向かっても遅刻だ。
 とはいっても、それは間違いだったけど・・・・・・
「何してるんだ? 早く来い」
「こんな何も無い広場で何をしようって言うのさ?」
「まだ見えないんですの? リーダーの見込み違いかしら?」
「見えないって何さ?」
 僕は広場をもう一度見渡してみると、広場の中央辺り、ちょうど切り株があった辺りに、薄い緑色の光があった、その光は揺れながら、しかしその場を離れず、しっかりと僕たちの目の前にあった。
「見えたか? これがワープゾーンだ」
「嘘・・・・・・だろ、こんなものがあるだなんて・・・・・・」
 僕は驚いた、現実ではあるはずが無い、そう思っていたものが目の前にあった。現実ではあるが、これは現実ではないのではとも思った。これは夢なのか? それとも、夢のような現実なのか? どちらにしても、僕にはまだ到底信じられなかった。でも、今なら分かる、これは現実だ、夢のようで夢じゃない、現実。
「行くぞ」
「始まりの街、テラス・・・・・・」
「ほら早く」
 僕たちはワープゾーンに入っていった。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

るーぷうぃずらいふ

特に目的があって作ったわけではありません
ただの自己満足ようです(照)
投稿したのもただの自己満足ですが
見ていただけると幸いです
最後に、誹謗中傷は少なめでお願いします

閲覧数:63

投稿日:2011/02/04 16:55:05

文字数:1,886文字

カテゴリ:小説

クリップボードにコピーしました