とあるどこかで
名前にアルファベットを一つ加えてもらい、安らかに眠った黒猫がいました。

またとあるどこかで
名前のアルファベットを一つもっていかれ、薄らかに困った黒猫もいました。
しかし今や彼は黒猫かどうかもわかりません---。

NE_Oといいます。ボクの名前はもう1文字あったはずなんです。
NE_Oといいます。26文字の中から「C」などを入れてみますがしっくりきません。

ところで、聞こえるのですか?ボクの声が。
ではボクは猫ではないようですね。アナタと会話ができますので。

ボクは誰でしょうか。
ボクはアナタがたから何という名称で呼ばれているのでしょう。

よく聞こえていた耳も 夜空と相性のいい身体も
気に入っていないカギシッポも、名前とともにどこか行ってしまったようです。

ネオ・・・それが今のボクの名前ですか。
「新しい」という意味でアナタがたは使っておられるのですか。
それもいいですね。

猫ではない新しい存在。ネオ。
誰に名前を取られたかはどうでもよいことです。

この身形ゆえ、長い間虐げられてきました。
しっぽがあった場所がうずきます。
近々夜空に溶けますので探さないでください。

「自分探し」とでも言っておきましょうか。
「場所探し」とでも言っておきましょうか。
あまり見られたくないもので・・・。

ボクがアナタの前から姿を消し去った後、
とあるどこかの猫と同じアルファベットをくださいますか。



-ありがとう。
ああ、ボクは猫だったような気がしました。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

-NE_O-

あの曲とは反対に、アルファベット一つ取られた猫の話を考えてみました。

閲覧数:389

投稿日:2010/10/29 23:58:12

文字数:648文字

カテゴリ:歌詞

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