闇夜に浮かぶ朧月
    ~儚き戦国に生きる姫~

◆主な登場人物◆
真田朧(十七)
本編のヒロイン。幸村の双子の妹。
容姿がそっくりな為、幼い頃から花嫁修業と武芸を仕込まれ、戦場では幸村の影武者として戦い、いずれは同盟国へと嫁ぐように育てられた。
十八の誕生日の日に同盟を結んだ伊達政宗のもとへ嫁ぐことになっている。

真田幸村(十七)
朧の双子の兄。武田家当主、武田信玄が部下真田昌幸の次男。
普段はクールで物静かだが、戦場に出ると途端に物怖じしない勇猛果敢な青年へと変わる。妹には甘く、小さい頃から可愛がっており、影武者にすることも嫁に出すことも納得がいっていない。

猿飛佐助(二十)
真田幸村に仕える真田忍隊、真田十勇士の1人。
飄々とした性格で、表と裏の区別がつかない。感情をあまり出さず、掴みどころがない。幸村や十勇士たち、政宗をからかうのが日課。

伊達政宗(十八)
伊達家当主。近年、織田の動きが不穏なのを感じ、上杉と同盟を組んだ武田と同盟国となる。その証として武田の部下である昌幸の娘、朧と婚姻を結んだ。
朧の兄・幸村とは好敵手であり、機会がある度手合わせをしている。
民のことを誰よりも考える優しい人物で物腰柔らかな言動をする。
朧のことはほぼ一目惚れで、二つ返事で承諾した。
霧隠才蔵(二十一)
真田幸村に仕える真田忍隊、真田十勇士の1人。
生真面目で女に免疫ナシ。時代に合った性分で堅物だが、朧のことは別らしく、陰で見護るように想いを寄せている。

由利鎌之介(二十五)
真田幸村に仕える真田忍隊、真田十勇士の1人。
1匹狼で常に傍観者の立ち位置。幸村と佐助、朧の言うことには耳を傾けるが、他の人間の言うことは基本聞き流す。

片倉小十郎(二十六)
伊達家当主、伊達政宗の腹心の部下で竜の右目と呼ばれている。
一見強面で怖そうだが、根は優しい人物。実母から愛されずに育った政宗を幼少の頃から面倒を見ており、主と部下というより兄弟のような仲である。

織田信長(三十五)
天下統一を目論む織田家当主。
遠征の際、朧に一目惚れし、武田を支配下に置いてあわよくば朧を側室にしようと考えている。

羽柴秀吉(二十)
信長の部下。信長からの命で朧を攫う機会を伺っている。

武田信玄(四十六)
武田家当主。織田に不審な動きを感じ、上杉、次いで伊達と同盟を組む。
穏やかな人物で、部下にも慕われている。
朧を孫のように可愛がっており、戦場に出す運命(さだめ)なのを心苦しく思っている。








序章

「兄さま…」
「朧、すまぬ。このような運命をお前に歩ませてしまって…」
「いいえ。私はこの乱世に―この武家の家に生まれたからにはそれ相応の覚悟はできています。だから兄さま…私はこの運命を受け入れます」
「朧…」






儚き戦国の世
乱世の理
幾会の契り
数奇な運命を辿りし娘、此処に在り
双子に生まれし故、兄の影武者となりて、戦場を駆ける
紅の鎧を身に纏い、駿馬に乗って先陣を切る

その姿、まさに“紅き獅子”
兄の異名に負けず劣らずの才覚を持ちし姫は
数多の武将にとって不足なし

しかし、一度(ひとたび)鎧を脱げば、武家の姫に相応しき、見目麗しい女性へと成る。




これは史上に名を残さぬ姫と、それを愛した武将たちの、甘く切なき恋物語である。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

闇夜に浮かぶ朧月~儚き戦国に生きる姫~

続きモノのオリジナル歴史小説。
時代背景、登場人物の人物描写、関係、等はオリジナルです。
ここでは登場人物の紹介と序章を書いてます。

閲覧数:95

投稿日:2011/04/16 01:09:35

文字数:1,391文字

カテゴリ:小説

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