頬に 触れるものは
はらり と舞う桜(はな)
星が 煌めいても
瞳(め)には 映らない

永き日々を経て満ちし今宵の月も
叢雲(むらくも)ただひとつで隠れんぼする

君だけを慕いし 玉響(たまゆら)の過去(とき)が揺らめいては
枝垂れの枝の下(もと) 佇んでいる
(ひとしずく)
哀しみを湛えてひとり

すべて 理(ことわり)なら
神に 怨みなく
悔いは 伝えきれず
眠る 言(こと)の羽(はね)

花びらを散らす風に封じ込められ
もう二度と私の声は届かない

君だけを慕いて 玉響の記憶を抱き締める
枝垂れの枝の下 幾度と還り
(ひとしずく)
哀しみが溢れてひとり


嘗テ孤悲(こい)ヲシテイタ少女
見詰メルコトシカ出来ナクテ
想イハ誰ニモ知ラレズニ
生(し)ヲ終エタ


満開花嵐
月が暗闇を照らす
頬に触れているものは
止めどない哀しみ

朔(さく)満ち十五の夜(よ)
心掟に従い
零れ落ちる桜の下
笑みを浮かべて逝こう

現し世にさよなら

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

落涙の桜

落涙の桜(らくるいのはな)。


舞い散るは花吹雪。
溢れ出すは私の涙。

テーマは、言えずに終わった恋。
歌詞募集応募。
***
叢雲…むらがり集まった雲。
玉響…ほんの少しの間。
孤悲…恋。
朔…新月。
心掟…心に思い定めておいたこと。

閲覧数:186

投稿日:2012/03/27 03:34:07

文字数:424文字

カテゴリ:歌詞

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