「ただいまっ!お兄ちゃん!」

言うが早いか、カイトに正面から飛び付くミク。カイトはそれを受け止め、その勢いに少しよろめきつつもしっかりとミクを抱き返す。

「おかえり、ミク。外、寒かったろ?冷たくなってる」

言って、カイトがミクの頬を両手でスリスリと擦る。ミクは猫のように目を細めて嬉しそうに笑う。

「お兄ちゃんの手、あったかいね」

「そうかな?これでミクがちょっとでもあったまってくれるならいいんだけど」

「うん。十分あったかいよ」

そう言ってミクはカイトの手に自分の手を沿える。

「手も大分冷えてるね」

「あ、ごめんねお兄ちゃん。冷たかった?」

「いや、大丈夫だよ」

「そう?なら良かった!」

そうして互いにえへへ、と笑いあい、そのまま寄り添うようにリビングへ。
そんな二人の後ろ姿を見送りながら、実はミクと共に帰って来ていた鏡音の二人は揃ってため息をついた。

「相変わらず、見てる方が恥ずかしくなるようなイチャつきっぷりだったねー」

「あれで本人達は普通の兄妹のスキンシップのつもりなんだから、わかんねぇよなー」

「やってることはまんまバカップルなのにね」

「今時漫画でもあそこまでのはいねぇよな」

本当に、あの二人はよくわからない。
普段から、あきらかに過剰だと思われるスキンシップ、普通は恋人でもそこまではないというくらいの仲良しぶり。
互いのことが好きなのかと問えば臆面もなく好きだよと答えるのに、そのくせそれが恋愛感情なのかと尋ねると二人そろって顔を赤く染めながらそんなんじゃないよ、と。

「なんて言うか…別にいいんだけどね」

「うん、まぁ、あれだよな」

「ね」

『見ている方がじれったい』

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

無自覚に相愛(カイミク)

兄さん、誕生日おめでとう!
という訳でミクとのイチャイチャをプレゼント。全2P。

ラブラブアホ兄妹な二人をお楽しみ下さい。

閲覧数:877

投稿日:2011/02/17 00:54:56

文字数:725文字

カテゴリ:小説

  • コメント2

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  • 穂波

    穂波

    ご意見・ご感想

    はじめまして、読ませて頂きました!
    か、可愛いですね!うーわー、これはにやにやします!いいもの読ませて下さりありがとうございました!

    2011/04/03 00:24:59

    • スコっち

      スコっち

      はじめまして、穂波さん!

      お褒めくださりありがとうございます!
      読んでにやにやしていただけたなら本望です!

      感想ありがとうございました!

      2011/04/04 14:08:24

  • 時給310円

    時給310円

    ご意見・ご感想


    大人になるにつれ、どこかに置き忘れてきた大切な何かを、取り戻せた気がします。(感動巨編風に)

    読ませて頂きましたスコっちさん、素晴らしいです!
    そうだよ、これだよ、これだったんだ!

    俺  は  カ  イ  ミ  ク  が  好  き  だ  っ  た  ん  だ  !!

    原点回帰ってすばらしい。スコっちさん超GJ!
    ほっぺたフニフニとか、1つのスプーンで食べあいっことか、これマジでたまらん。おいヤベえってこれマジで。誰か警察、いや自衛隊に出動要請を。(;´Д`)ハァハァ
    て言うか、たぶん今の俺、そうとうキモい!www

    SSの原点にして真骨頂を見た思いです。
    こんな良いものを読ませて頂いてありがとうございました。キモいコメですみませんw
    次回作も頑張って下さいね、またです!

    2011/02/18 21:55:33

    • スコっち

      スコっち

      すいません、うっかり個人あてで返事を送ってしまいました。

      まぁ、初心を忘れず萌えを大切にしていこうってことですよね。

      という訳で、重複になりますが一応こちらでも。
      メッセージありがとうございました!

      2011/02/20 02:14:55

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