※初めに

悪ノP様の「悪ノ娘」「悪ノ召使」の虜になってしまいました。
もう何度これを聞いて枕を濡らした事か…。
というわけで自己満足でしか無いのですが小説にもならない小話のようなものを書いてしまいました。曲中のシーンです。
大半が自分の中の妄想なので既に書かれている方々のとは若干違いますが…。

原作者様方とは関係ありません。
何かあるようでしたらすぐ削除致します。
 原作 mothy_悪ノP様
  悪ノ娘http://piapro.jp/a/content/?id=sjgxgstfm2fg2is4
  悪ノ召使http://piapro.jp/a/content/?id=ktapoh00jbyf60v3





「ねぇ、何故レンと洋服を交換するの?」
「リンが無事に逃げられるようにだよ。」

「何故私は逃げなきゃいけないの?」
「怖い大人が来るから。」

「レンは大丈夫なの?」
「僕は…」

僕は、大丈夫。だから、さァ、僕の服を。

少し躊躇したがリンは僕が差し出した服を持って隣の部屋に行った。
その間に僕もリンのドレスを着る。
いつもリンに着せてあげていたのに、慣れてるのに、
自分自身で着るとうまくいかないものだなと苦笑した。

「レン、着たわよ?」

ドアの開く音に気づきその方向を見ると
すっかり男の子の格好になったリンの姿があった。
おいで、と手招きをし
仕上げにその綺麗に手入れされた髪を結ってやる。
ああ、やっぱり僕たちは双子だ。
まるで鏡でも見てるかのような錯覚。
これなら誰も…。

僕は自分の髪を下ろした。
リンのように丁寧に手入れのされていない髪は少しきしんでいたが、
手櫛をいれれば少しはましになっただろうか。
最後に、昔僕がリンに贈った、いつもリンがつけてくれていたカチューシャを差した。

目をキラキラとさせてリンは笑う。

「わぁ、まるで鏡をみているようよ!レンが私みたい!」

純粋にきゃっきゃとはしゃぐリンの頭を撫でる。

「早く戻ってきてね、レン。
 私あなたの作るブリオッシュが大好きなの。」
「帰ってきたら、また作ってあげるから。」

だからお逃げ。早く。

「ええ、またあとでね、レン。」

急かされ家臣に手を引っ張られるリンを、
ドアの影に隠れてしまうまでずっと見ていた。
笑顔で手を振る彼女を最期に見れた。
それは僕にとって人生最大の幸せだったのかもしれない。

「うん、…さよなら。リン。」

大好きで大好きでどうしようもない、僕の姉さん。
どうか、生きて。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

悪ノ~シリーズ二次創作「哀しい嘘」

この曲を聴いて久し振りに人間らしい気持ちになれたような気がします。

短くてごめんなさい。
レンの一途で「姉想い」なんて一言じゃ言い表せないリンへの気持ちが表現しきれずに歯痒いばかりです。
素敵な曲にこんな文章を付けてああごめんなさい…!

この曲に出会えて本当に良かったです。

閲覧数:2,440

投稿日:2008/05/02 00:21:49

文字数:1,065文字

カテゴリ:その他

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  • 水梨

    水梨

    ご意見・ご感想


    >>kizasu様
    うおおおそんな私なんかには勿体無いお言葉です!ありがとうございます!
    実はこれ書いたはいいもののぅpするべきか否か結構迷ったんです。
    もう他に素敵な文章を書いてる方もいらっしゃいますし、
    もしや私のって原作レ○プしてるのかも…と思ってしまったり;
    でも勇気を振り絞ってぅpしてみて良かったです。
    本当にありがとう御座います!

    >>陸蘭様
    ええええイメージ通りですか!?うわ、うれしいです…っ!
    きっとリンは自分の行いがどういうことがよく分からなかったんだと思ってます。
    王女様だから民衆の暮らしなんて知らずに育ってきても不思議では無いだろうな~と。
    今さっきもまたニコ動で原作を見てましたら
    「リン知的障害者説浮上」なんて米を見まして思わずなるほどと頷いてしまいました。
    無知で無邪気な知恵遅れのリンを大切に思うレンも素敵だなぁ、と。
    感想ありがとうございました!

    >>ハーブ様
    もう二度と会うことは叶わないと知っていてもリンの為に最後まで笑顔でいたレン…、と思ってます。
    きっと「レンの笑顔は素敵よ!世界一なの!」とかリンに言われた事があったりするんでしょう。
    …完璧妄想の域ですが(笑。
    感想ありがとうございました!


    現在処刑シーンを執筆中ですが…書いてて落ち込んできました。
    それよりも楽しいシーンが書きたいなとか思います。

    2008/05/03 00:41:50

  • 唄界

    唄界

    ご意見・ご感想

    悪ノP様の素晴らしい曲にも感動しましたが、水梨様のこの小説にも、また胸打たれました
    本当に、あの曲にもこの小説にも、出会えたことが幸せでたまりません
    ありがとうございました

    2008/05/02 00:29:08

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