草原を駆け抜けた微風は
無防備な頬には少し冷たい
果て無く続く大地に溢れた
インクは風景を黒く塗り潰した
助手席から君を手繰り寄せた
握ったその手は少し汗ばんだ
静寂恐れて煙草に火を付けた
見つめ合う二人を包む噎せ返る香り
気付けば風は雲を遠くに押し退けて
月の光は暗闇を照らすから
湧き上がる想いは、永遠を望み
衝動に唇を噛み締める
「雲ひとつ無いあの夜空。きっとこれは二人が結ばれる事が正しい事だって証なんだ。」
貪るように激しく身体重ねた
あれから幾重の満月の夜を通り過ぎ
今では失う物はもう無くなった
「もう寂しさなんて忘れたよ。」
なんて言える日がいつかは来るのかな
勇気のない私だけど 人を信じ切れない私だけど
いつかは私を愛してください でも触れない 君を汚したくない
君の心覗く度に 私の心は傷を負い続ける
もう君を想ってはいけないの? 君の眼には私は映らないの?
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